二次創作の同人誌はもうやめようと思った

同人誌を出すのは4冊目で最後にしようと決めました。
今、3冊目を入稿して頒布準備中なので、あと1冊でおしまいですね。
(ずっと前から「出して下さい!」って言われてた作品があったので、それが最後の1冊になる)

Web公開のみで遊んでるあいだが1番ラクだったなぁ。やっぱ紙の同人誌はいろいろと大変だし面倒だよね。面白かったけど。

同人誌の金銭面にまつわる問題点あれこれ

SNSなどで目にしたご意見

  • Webの再録だったら無料でよこせ
    (就労経験がなさそうな過激派のご意見。場合によっては警察に相談案件)
  • 二次創作は原作の設定を借りているグレーゾーンの遊びなので、なるべく利益を出すべきではない
    (特に二次創作をめぐる過去のあれこれを知っている人や、同人歴の長い人によく見るご意見)
  • とはいえ、利益を出すまいと身を削ってカツカツでやるくらいなら多少は利益を出してほしい
    (極端な人を気遣ってのご意見)
  • 二次創作だって立派な創作だし、応援の意味もこめて買うので利益が出る価格にしてほしい
    (最近よく見るご意見)
  • まさかこんなに同人誌が売れるとは思わず、出るはずのない利益が出てしまった
    (YOIという大規模な旬ジャンルに当惑しているご意見)

最初のご意見は論外として、その他は読んでいていろいろ感じるところがあったわけですよ。

最初に価格を設定した時の考え

私が利用している製本直送.comさんの「どこでも出版(受注生産)」は、赤字になる価格をカートに設定することができません。
印刷会社としても、所定の印刷代や手数料を引いた金額が赤字になっては困るからだろうと思います。お金ちゃんと払ってくれや!ってなりますもんね。

5月に出した1冊目の同人誌は、当初、赤字にならない範囲で、もう少し安い価格にするつもりでした。
ただ、友達から「文庫本でそのページ数だったら安すぎない?」と言われたのです。
(製本直送.comさんは、オンデマンド印刷でサービスもシンプルな反面、印刷代は安いほうです)

ここで嫌なことを想像してしまったんですね。
「私があまりにも安い価格を設定してしまうと、それを当然だと思った人が、別の人に対して『あなたの同人誌は高すぎる!よそではもっと安く売ってくれた!』みたいなこと言い出すかもしれない」って。

あれですよ、利益を度外視した低価格で仕事を請け負う人がいると、顧客がそれに慣れちゃって、結果として業界内全体の受注価格が下がっちゃう流れ。

それは困るな…と思って、当初よりは高めの価格を設定して頒布開始したのでした。

まさかあんなに注文が来るとは思ってなかった。

自分のものは自分のものって言いたかったし、もやもやしてた

大勢の人に「同人誌ほしかったです!」と言っていただけたのは大変うれしかったのですが、悩みもありました。

結局のところ二次創作がグレーゾーンであることに変わりはないし、思ったより利益が出てしまったし。
しかも私はイベントに参加していないため、イベントの参加費・交通費やノベルティで利益を相殺するという手も使えません。
確定申告が面倒なことになりそうだなー…。

あーやっぱり二次創作のほうが売れるんだなーっていうのも、もやもやした気持ちの一因ではあった。

23〜24歳の頃に二次創作の同人誌出して遊んでたけど(赤字がすごかった)、割とすぐオリジナルに移行したので、それからは同人を引退したあともブログやAmazon Kindleストアでオリジナルを書き続けてたんですね。
でも、圧倒的に需要があるのは二次創作なんだよなーっていう。

100%自分のものだと言えない、アニメの設定やキャラクターを借りた作品のほうが売れる。

でも二次創作って、やっぱり二次創作だからさ。
これは自分のオリジナルだよって胸を張って言えない。
自分の作品を自分の支配下にちゃんと置いておくことができない、そんな印象でした。

私は、自分のものを自分のもの!って把握しておきたい欲求が強いんだろうなと気づいて、やっぱ二次創作はネットで書き散らかして遊んでる程度が1番ラクだなと思ったのです。

わざわざしんどい思いをして労力をかけても利益がとれない(とっちゃいけない)、自分のものだって言いきれない、管理しきれない、だったらやめようと思った。
楽しい気持ちを失う前に、自分が楽しみやすいバランスに戻ろうと思った。

「二次創作だって立派な創作です」って意見はわかりますよ。立派な作品だっていっぱいあるよ。
でもキャラクターの名前も来歴も舞台設定も全部アニメに準拠してるから(パクってるとも言う)、たとえばこれを自分の作品として堂々と一般書籍の棚で売れるか?っていうと無理なんですよ。

そういう意味で私は「自分の支配下に入りきらないから扱いづらいな」と判断したし、無料でWebに公開して遊ぶならまだしも、同人誌を出すのはもういいやと思ったのです。

絶対に他の作品も同人誌にしてほしいとか、今後も読み続けたいとか言っていただけるのは大変ありがたいんですけど、私が書いたものは私のものです。
どうするのかは私が決めます。

やめようと決めたら、すごく気がラクになりました。
4冊目の同人誌が終わったら、あとはPixivでたまに書く程度にして、オリジナルに軸足を戻して、のーんびり遊びます。