私が沼に沈んだ「おおきく振りかぶって」と「ユーリ!!! on ICE」の共通点

23歳でおお振りに熱狂してから10年。
33歳で今度はYOI沼に沈みました。当分終わりそうにありません。

この両者の共通点を弟に指摘されたため、自分で気づいた点も含めて書いてみるよ。
まったく何の役にも立たない記事です。私のツボがわかるだけです。

おお振りとYOIの共通点

リアルなスポーツの話

魔法とかスタンドとか超能力とか出てきません。

おお振りは高校野球漫画です。
著者が母校の野球部に貼りついて取材しています。

YOIはフィギュアスケートアニメです。
スケート大好きな原案者と監督が、何度もチケットを買ってリンクに足を運んで取材しています。

さらにスポーツといっても、テニスしながら分身したり、消える魔球を投げたり、変なオーラに包まれたりしません。

自分に自信がない主人公

主人公はすごい才能や技術を持っているのに、「自分は駄目だ」と思いこんでいます。

おお振りの三橋は、球速が遅いものの、高校入学時の段階で9分割のコントロールを持つピッチャーです。
とんでもないチート能力ですが、「俺は駄目なピッチャーだ」と自分を責め、冒頭では野球をやめようとしているのです。

YOIの勇利は、日本男子シングルフィギュアスケーターの特別強化選手で、去年もグランプリファイナルに出場する実力を持っています。
しかし、落ちこみやすくミスを引きずる彼は、あまりの不調から冒頭で引退もうわさされるほどの全敗っぷりでした。

周りの人間は「お前はすごいやつじゃん」と認めているのに、本人には全然届いていない感がありますね。
認知の歪みがひどい。

ちなみに、山岸凉子がソ連を舞台に描いたバレエ漫画『アラベスク』のノンナ・ペトロワ。
彼女も「すごい才能を持ってるけど自分に自信のない主人公」です。

しかし、周りの人間はノンナのことを「自分の現状に満足しないからこそ進化し続ける、実は恐ろしいタイプである」とも指摘しています。

言葉が足りず、自己完結しがちな主人公

自分から友達をつくれないタイプ。
自分の考えてることをうまく言葉にできない、もしくは人に説明しようとしない・できない。

三橋は自分のことでいっぱいいっぱいだし、余計なことをぐるぐる考えてます。
そこから口を開いても、言いたい言葉の1文字目しか言わなかったり、助詞をすべて飛ばしたり、話し方が非常にたどたどしい。話す時の動きも挙動不審。

波長の合う田島や、察しのいい栄口は三橋が言いたいことを予想してくれますが、肝心のキャッチャーの阿部には通じません。

勇利は一見するとまともですが、他人に踏みこまれたり干渉されたりするのを嫌がります。
ひとりで泣いて、ひとりで自分と向き合って終わっちゃう。
周りに説明しないで済ませるし、他人にもあまり興味がない。国内のライバルの名前すら覚えてない。

勇利に至っては本来なら対面で話し合うべきことすらも、自分の滑りで表現しようとする始末。スケートが言語。
相手のヴィクトルがそれを受け取れる能力の持ち主だからよかったものの…。

(勇利に比べると、三橋のほうは阿部と対話しようとしている)

なんていうか、どちらの主人公も孤立しやすい要素をかかえてますね。

主人公と一蓮托生にならざるをえない相手がいる

孤立しやすいタイプの主人公だけど、ともに戦ってくれる相手がいます。

三橋はピッチャーなので、キャッチャーの阿部が命綱です。
もともと自分に自信がない三橋は、自分を認めてくれた阿部に絶対の信頼をおいている。

勇利は、ずっと追い続けてあこがれてきたヴィクトルをコーチに迎えて、このシーズンに挑みます。
本番のリンクで滑るのは勇利ひとりですが、毎日ヴィクトルと練習し続けてきたし、大会中もヴィクトルがずっと一緒について勇利のケアをします。

多分、この「ひとりでがんばってるけど、ひとりじゃない。ふたりで戦ってくれる相手がいる」という部分が私のツボなのだろうと思う。

ヒロインの不在

おお振りもYOIも、ヒロイン枠が存在しないか、もしくは影が薄い作品です。

おお振りの千代ちゃんは唯一のマネジで、巻数が進むにつれてほんのり青春が始まりそうな気配も見せるものの、ぜんっぜん始まりません。
むしろ、彼女は試合の見学中にパッと相手チームの情報を出してくるなど、「有能さ」「仕事の速さ」が際立ちます。

もうひとり、おお振りの西浦チームにいる女性といえば監督のモモカンですが、立場的にもヒロインからは遠い人物です。

YOIに至っては、完璧なヒロイン要素を備えた優子ちゃんが登場するものの、彼女は家庭を築いています。
勇利がスケートに打ちこんで、デトロイトに拠点を移したりしているうちに、共通の友達(リンクメイト)だった西郡と結婚しちゃう。

必然的に、主人公はヒロインとのフラグを立てることなく、キャッチャーやコーチとの信頼関係を深めながら自分のスポーツに邁進するか、チームメイトや他のスケーターたちと皆でわいわいやることになる。

スポーツの試合は男女別だし、もちろん男女で筋肉量も体格も全然ちがうし、同じ試合で対等に戦うふたりが愛を育む関係って、描きにくそうなんですよね。
YOIのように同性だと実現するんだけど。

私はそういう対等に競い合う関係が見たいなーと思うので、それができないヒロインは最初からいなくていいやんと考えてしまうのですよ。

未読・未視聴の人はぜひぜひ

そんな共通点を持つ両者とも、面白い作品なので何度でもおすすめしておく所存です。
好きなものはしつこく好きだと言い続けるスタイル。

おお振りは紙の漫画とKindle版が現在、同発でリリースされてます。

  • 月刊連載
  • 単行本化の際に描き直してるみたいで刊行が遅い
  • 著者の出産で休載

などの事情から、10年以上たってもいまだに物語の世界が1年たっていないというスローペースっぷりなのですが、面白いです。

野球のルールわかんなくても大丈夫です。私もいまいちわかってません。
まだ読んでない人は読もう。

YOIはAmazonプライムで全12話が見れます。
Amazonプライム、最初の1ヶ月はお試し期間で無料だよ!

ブルーレイ・DVDも年末に1巻が出ました。

おお振りのアニメもAmazonプライムで見れます。1期と2期。
なぜか1期は画質が悪くて、文字がちょっと読みづらかったりするんですけど。

余談

またアニメージュを買ってしまった…。フラゲできる書店を見つけたので、発売日の前日に確保。
スケートのアニメーションを担当したスタッフさんのインタビューが載ってました。現場は本当に綱渡りの連続だった模様。

先月末に出たspoonも大変よかったです。まさかこのタイトルでアニメ雑誌だとは。

YOI特集の雑誌は軒並み売れているらしく、「Amazonでspoonを注文したのに在庫切れで届かなかった」という声もちらほら。
私もAmazonで注文したクチですが、最終回が放送されるよりも前に購入していたためか、はたまた関西の在庫に余裕があったためか、発売日に無事届きました。

おかげで雑誌の付録についてくるクリアフォルダが溜まりつつあります。