Kindle書評『明日、機械がヒトになる』『傷だらけの箱庭』その他

12月の分から溜まってた。いってみよー。

BL以外の本

海猫沢めろん『明日、機械がヒトになる ルポ最新科学』


これ面白かったー。作家である著者がいろんな分野の人に話を聞きに行ってます。

時間がたってて、内容をかなり忘れちゃってるので、個人的に面白かった部分をいくつか紹介してみるでござる。

人間が唯一生きている意味はね、自分が生きている意味を探すということ以外はなにもないと思うんです。最初からある価値なんてないんだから、
(中略)
でもこう言うと、高校生なんかはすごく安心してくれるんです。小さい頃は「人の命は大事だ」とか、「あんたの命は価値がある」だとか言われて育つけど、高校生くらいになると、自分に他の人と比べて能力があるわけではないことがわかるじゃないですか。だから「価値ある、価値ある」と言われても全然実感がないと。みんな「価値ある」っていうけれど、私自身はまったく中身はないんだ、ということで悩むやつ、けっこういるんです。

なんか…わかるわ。
人とちがう価値とか、役に立つ能力とか、そういうのがないと駄目なんじゃないかって思ってた。

ぼくたちは人間の複雑さというのを心の問題に持っていきがちです。でも、行動だけを見てみるとそれは非常に単純なものであり、実はその行動や心理は環境によってもたらされている。

心なんて存在しないよ、人間は自分たちに心があると思いこんでるだけだよ、人間には自由意志なんてないんだよ、という主張がこの本では多数派です。
仏教だー!
人間に自由意志がない、という説を受け入れるアメリカ人はあまりいないけど、インド人には割と受け入れられやすいというのも「さもありなん」って感じですね。

数学者ってたまにおかしくなっちゃう人がいるんですけど。論理的であることが異常をきたす原因なんじゃないか、

やっぱり論理的すぎるのは狂気の原因かもしれない。

NHKでポアンカレ予想の番組を見た時、「数学者の誰それはおかしくなって失踪した」とかしれっと出てきた記憶が。

人間は機械なんですよ、明らかに。機械だってちゃんと認めて、じゃあ機械だったらどう生きられるのかっていうのを教えてあげるのが科学による人間教だと思います。

やっぱり進化って単純だな、50億年くらいあったら人間くらいの複雑さになるのは当然だよねと思いました。人間は精巧なロボットだと思ったのはその頃ですね。

この体の中に、あれだけ精密な仕組みがたくさんつまってるって、確かにすごいと思うんですよ。
だからこそメンテナンスもめっちゃ難しい上に、個体差が大きすぎて正解わかんねーよ!ってなるんですけど。健康情報に踊らされるんですけど。

人間は意外と自分の幸せについてわかっていないけど、データは本当のことを知っている。そうなんですよ。「幸福学」って、僕が勝手に考えてるわけじゃなくてほとんど統計データなんです。つまり、人間の行動メカニズムの基本というのは、僕たちが思っている以上に統計で単純に捉えられちゃうんです。

ちなみに幸福学は、全体主義とは違いますよ。むしろ逆です。「幸福学」の結果からの僕の考察は、「多様性やつながりをもっと重視した価値観って大事だよね」ということです。

正直なところ、私は自分で自分のことを信用できないし、すぐにだらけて甘やかされてしまう自覚があるので、データをとって管理されたほうがよっぽど健康かつ幸せに暮らしていけるのでは…と最近思い始めました。

Apple Watchに管理されるSF的ディストピアな生活を始めたところ、健康面の数値が改善したというツイートも見ましたしねぇ…。

筒井淳也『結婚と家族のこれから~共働き社会の限界~』


ざっくりと、日本における結婚や家族形態の変遷を紹介しつつ、現在の主流になりつつある共働き社会がかかえる問題を指摘している1冊。
カスタマーレビューにもありましたが、「こういう特徴があって、こういう問題があるよ」と整理してくれる本なので、解決策は載ってません。

日本の古代社会では、庶民は村落共同体、支配層では親族からなる絆のなかに女性がしっかりと埋め込まれていて、配偶者である男性に、つまり「家族」に依存する必要がそれほどなかったのです。平安期の貴族層の女性には独身を通す人も少なくなかったのですが、それが可能だったのは、親から受け継いだ資産を所有していたからです。

『源氏物語』でも、独身を通してそのまま出家してしまう女性は、もともと身分が高くて裕福なおうちの人たちですよね。

一方、幼くして母親も祖母も失った紫の上は、「親族からなる絆」を持っていない。母親が正妻ではなかったため、父親は正妻に気兼ねして何もしてくれない。だから自分を引き取ろうと申し出た光源氏にすがるしかなかった。
親族(実家)という後ろ盾を最初から持たない紫の上は、育ての親である光源氏に突然襲われて正妻にされても、そのあと延々と浮気されても耐えるしかない…。古代でも現代でも、生活基盤がない人間は圧倒的に不利…。

もちろん、この親族ネットワークは恩恵だけじゃなくて、しがらみとか、人間関係の面倒くささともワンセット。
あと、親族ネットワークを頼ろうとすると、親族が住む地域から出られなくなります。田舎を離れて都会で仕事を探すとかできない。現代社会では利用できない人も多いだろうな。

しかし、生活していく上で見過ごせないのが、家事(無償労働)の負担。
ひとり暮らしならともかく、子どもができたとたん、この負担がどえらいことになります。

家事やケアのサービスはその特性から、工場製品のように技術の発展によってどんどん安価になるということはありません。ですので、共働き社会化が進むと、スウェーデンのように高負担のもとで公的に供給したり、アメリカのように国内外の所得格差を背景に移民労働者に頼ったりする必要が出てきます。

そして、移民労働者であるメイドも、自分の国に幼い子どもを残して来ており、さらにその子どもを別のメイドが面倒見てたりするんですよね…。この連鎖…。

日本だと、妻に仕事も育児も家事も負わせて、その結果、妻がオーバーヒート寸前という話を非常によく聞きます。
妻の実家がフル稼働で助けてくれればいいんだけど、妻の両親も働いてる場合はやっぱり大変だしさ。
んでもって田舎から都会に出てきた場合は実家の助けが得られない。

最近では、夫婦で少しでもうまいこと家事を回していくための工夫が、ネットのあちこちに上がっています。
毎日の家事をホワイトボードに書き出して可視化し、それを夫婦で共有して消化するとか。

逆に言うとこれ、家庭生活も仕事化するってことで。
仕事のメソッドを使って効率化できるのはすばらしいことだと思うけど、大変ではある。

家族が最後のセイフティ・ネットになるような社会では、家族が失敗したときのリスクが大きくなります。ですから、安定した家族を形成できる見込みがない限り、人々は家族形成、つまり結婚を引き延ばすでしょう。
(中略)
家族の負担を減らすこと、つまりある意味での家族主義から脱することによって、人々は進んで家族を形成できるようになるのです。「家族を大事に」というのならば、家族から負担を減らして、家族の良いところだけを楽しめるような社会を目指すべきでしょう。

結婚・離婚を簡単にできるようにしたほうが、「試しにやってみっか」と結婚に踏み切る人も増えるはずだよ!って意見を思い出します。
私も「しんどかったら、すぐに辞めたろ」と思ってるほうが、仕事は長続きします。

あと、男女が平等になって共働き化が進むこと・自由恋愛が進むことと、社会全体の格差が是正されることはイコールではない、という話とか。

所得の格差と親密性の格差はある程度連動しており、それは本章の最初で述べたような恋愛関係の「純粋さ」によって乗り越えられるようなものではありません。

やっかいなのは、「家族愛」「愛国」という感情は、多かれ少なかれ「特別扱い」によって生じるということです。そしてそれは、差別に結びつくこともあります。誰かを愛して誰かを愛さないということは、特に理由もなく愛する誰かを特別に扱い、愛さない人を同じように扱わないということを意味しています。

人は男性の特別扱いをやめることはできるかもしれませんが、自分の配偶者や子どもを特別扱いすることはやめられないかもしれません。

これ、最後のほうに出てくる話なんですけど、気になる人は本を読んでみて下さい。

恋愛も家族愛も、公正・平等からはズレていく。誰かと親密になることは、誰かを特別扱いする・えこひいきすることだから。

木下是雄『理科系の作文技術』


や、やっと読み終わったー!
昔の本なので、想定されている状況がけっこう古いです(PCやスマホが一般化してない)

でも言ってることは大事。
短く簡潔に書け、何が言いたいのかわかるように推敲しろ、と告げて、そのための方法を教えてくれます。

けっこう耳が痛い指摘もありました。ブログを適当に書きすぎ問題。

日本の学校における作文教育は文学に偏向している.

それ、めっちゃ思う。
今はどうなのか知らないけど、少なくとも私の場合、伝えたいことを簡潔に書けと教わった記憶はない。
ただ単に「思ったことを書きましょうね」と。

その場合だって、書くこと自体よりも、思ったこと(何を書きたいのか)を絞り出して整理するほうが重要なんだけど、先生そういうの教えてくれてたっけ…?
私みたいに普段から頭の中で文章書いてるような人間は、特に迷いもなく書き出せる。
でも教室では、何を書くべきか全然思い浮かばなくて、真っ白の原稿用紙の前でぼーっとしてる子のほうが多かったよ。

事実と意見との区別は米国の言語技術教育ではくりかえして登場するもののようである.

アメリカの小中学校で使われている教科書も紹介されるんですが、いやまじ…全然ちがう…。
作文技術も向こうでは子どもの頃からちゃんと教えるし、「この文章の中で事実なのはどれか、意見なのはどれか」と質問して区別することを教えるし、うーん。

実際、大学受験の英語の長文読解は「これ、英語に慣れてたら国語の長文読解よりもラクだろうな」って思いましたよ。
日本語とちがって、ちゃんと作文のルールが決まってるもの。パラグラフの最初と最後に言いたいこと(重要なこと)を書くから、そこをつかめって教わった。
しかし、その単純明快なルールですら、私が教わったのは河合塾の授業であって、学校の授業ではなかったんだよな…。

論文だけでなく、人前で発表する時の原稿の書き方も紹介しています。

眼で読むための文章と耳で聞くための文章とは構成に差があるということである.

はじめから「聞いてわかる」ように書くことは意外にむずかしいのだ.

これ、確かにそうなのよね。

私は何か面白い文章があると、その場にいる人(実家では母、今は彼氏)に「聞いて聞いて!」と言って読み聞かせる癖があるんですよ。
で、ネットや本の文章って、「あれ?黙読の時はスラスラ読めたのに、朗読するとわかりにくい文章…」って思うことが多い。
実際に自分が読んだことのない文章を、いきなり朗読されると、途中でわかりにくくなることもある。

古典の文章だと、昔は音読が主流だったこともあって、リズミカルで意識に残りやすかったりするんですけど(でも知らない単語が多いと結局意味わかんないけど)
なるほどなぁ、ニュース番組の原稿は、ちゃんと耳で聞くこと前提で書いてあるんだなぁと思いました。

その他、興味深かった部分をいくつか紹介してみるよ。

「簡潔に」というが,短ければいいというものではない.いま見たとおり必要な要素はもれなく書かなければならない.

誰にでもスラリと読めるように書いてもらいたいものだ.そういう意味で,かたい漢語やむずかしい漢字は必要最小限しか使わないようにしてほしい.

日本語の文は受動態で書くとひねくれて読みにくくなる.
(中略)
能動態で書くと,読みやすくなるばかりでなく,文が短くなる場合が多い.

衣丘わこ『かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。』1巻


これが面白いと評価しているツイートをRTで見かけて、ぽちっとな。
原作の小説は続きが何冊も出ているようですが、コミカライズは今のところこれだけ。

主人公は、あやかしが見える大学生の女の子。
対処法を模索した結果、料理の腕を磨き、あやかしに食べ物を与えることで自分の身を守ってきた。

で、彼女の能力は死んだおじいちゃん譲りだったんだけど、このおじいちゃんが生前、あやかしの世界で良からぬことをやらかした。
そのために彼女はある日、突然あやかしの世界に連れ去られてしまう…ところからお話が始まります。

主人公がなんとか働いて自分の居場所を見つけようとし始めるあたりで1巻はおしまい。
『千と千尋の神隠し』でたとえると、オクサレサマが来る直前あたりの展開かな。
続きが読みたいのう。

永田カビ『一人交換日記』


エッセイ漫画の2冊目が出ましたー。

永田カビさん、大丈夫でしょうか…。

ひとり暮らしを始めたあたりとか、お母さんと分離し始めた時の気づきの話とかは、あぁよかったねって思いながら読みました。
しかし、最後のほうは心配になって終わった。
急にいろんな変化があったもんな…もうちょっとゆっくり進んでもいいんだよ…。

自分の身の回りのことを作品として発表し続けるのは、けっこうしんどい道だと思います。
自分がやらかした悪いことを書かないといけないってだけじゃなくて、自分の作品に登場させた人に「あなたのことをこう描いてしまったけど問題ない?」ってネーム見せないといけないし、お互いの記憶の中にしかなかった内容を「こういうことがありました」とはっきり定着した形にして世の中に出してしまう。それを書いたのは他でもない自分。

(私はこういうのちゃんとできなかったし、自分はやっちゃいけないんだなと思ったので、エッセイ書くのやめたし、ブログに書いてた思い出話も削除しました。彼氏の話は今でもTwitterやブログにいっぱい書いてるけど、それはすぐ目の前にいて確認がとれるからです)

葦原大介『ワールドトリガー』1〜17巻


YOIの二次創作やってる人のアカウントを見てると、ワートリ(ワールドトリガー)にハマってる人がちらほら。
ちょうどポイント還元してたので、手を出しちゃいました。

1巻を読んだ時点では、このまま読み続けるかどうか、いまいち悩んでた。
ジャンプ漫画とは相性合わないことが多いんですよ…「途中から読むと面白かったけど、最初から読み始めるといまいち合わなくて挫折しちゃった」とか多い。

ワートリをすすめてくれた友達に「何巻から盛り上がる?」って聞いたら、「自分の場合は3巻で単行本を買おうと決めた」って教えてくれたので、とりあえず3巻まで読んでみるか…と続きをぽちー。

2巻から面白くなってきて、そこからはサクサクと最新巻まで買ってしまいました。聞いてよかったー。

Kindle版の巻末についてるキャラ紹介ページでは、女性キャラにいちいち胸のサイズが書いてあった。
男性向けの作品って感じだ!人の(あるいはキャラの)胸のサイズなんて考えたことねーよ!

私が好きなキャラは、ベタに空閑遊真です。

BL

高崎ぼすこ『それでも俺のものになる』1巻


BL漫画。
海外から帰国したイケメン指揮者(攻め)と、音楽家の一家に生まれながらその道をあきらめた雑誌編集者(受け)のお話。
ふたりは同じ高校に通ってたけど、冒頭の主人公(受け)は忘れてる。

同じ高校の卒業生で、ふたりの関係と攻めの本心に気づいてるらしい友達がチラッと映ったあたりで終わったから、2巻ではいろいろ絡んできそうだなー。

スピンオフ的な感じで、別の編集者と演奏者のカップリングも収録されてる。

真式マキ『義兄弟』


BL小説。イラストは未収録。

起業してビジネスが軌道にのってきた主人公のところに、ずっと音信不通だった義弟がベンチャーキャピタル側の人間として現れた。
弟✕兄です。義弟は子どもの頃に養子として迎えられた設定だけど、経緯は明らかにされないまま。

いろいろあって兄が追いつめられ、落ちぶれ、弟の部屋に監禁されてしまう。
しかしこれ…最後あのあとどうなったんだろう。
兄が社会復帰するのかどうか、描かれないままだったので、ちょっと気になった。

座裏屋蘭丸『コヨーテ』1巻


BL漫画。
この著者は海外を舞台にした作品が多いですね。絵が似合うもんなぁ。

人狼(ヴァラヴォルフ)のうわさが残る街を舞台に、自らの正体を隠している人狼たちと、彼らに過去の報復をしたいマフィアが火花を散らし始める。
そんな中でロミオとジュリエット的に出会って惹かれ合ってしまったふたりのお話。

ちなみに人狼が受けです。人狼に発情期がある設定です。あとはわかるな?

りーるー『夜明けを待つ君のために』


BL漫画。
同じ著者のエロ重視なBL漫画は読んだことあるけど、こっちはエロだけでなく心の温まるストーリーも盛りこんだお話でした。

ゲイなのに一夜の過ちで、女友達と寝て子どもをつくってしまった過去を持つ主人公。
今はすっかり枯れたおじさんになってしまい、自分が父親だと明かさないまま、女友達と息子を見守りつつ病院で働いている。
ところが、息子の友達と出会ってお互い恋に落ちてしまう。ちなみにおじさんが受け。

やさしいお話だった。
出てくる人が皆まっとうでやさしいのね。だから安心して読めるよ。

ナツ之えだまめ『蜜惑オメガは恋を知らない』


オメガバースのBL小説。
幼くしてオメガになってしまった主人公。
保護施設に送られ、そこを出て苦労しながらも弁護士になった彼を、高校で知り合ったアルファの友達が寄り添い、助けてくれる。

お察しのとおり、最後はこの友達とくっつくわけなんですが、そこまでの経緯と、なんでふたりが結ばれるべくして結ばれたのかという説得がちゃんと効いててよかったです。
こういうストーリー展開なので、エロシーンは最後だけ。

まさき茉生『傷だらけの箱庭』


腐男子ちーけんさんのツイートで興味を持ったBL漫画。

高校生のお話です。
親がめったに家にいなくて、学校でも固定の友達ふたりとだけ一緒にいる主人公。
ある日、1学年下のイケメンの転校生(攻め)が、主人公にちょっかいをかけてきて、ふたりの関係が始まる。

噛み癖のある攻めなので、受けの体が噛み跡だらけになるよー。
こういうの、けっこう好きです。絵もきれいで、すっきりしてて見やすかった。
これがデビュー作なのかな?同じ作家の作品が出たら読みたい。

ふと思ったけど、実際に噛み癖のある人って世間にどれくらいいるんやろな…。
BLやTLや同人界隈では、キスマークやら噛み跡やらは死ぬほどよく見かけるし、むしろ標準装備くらいの勢いなんですけど、リアルで見たことってほとんどないです。
年下の女の子に噛まれたことはあるけど、それくらいだし。

ちなみに、この漫画と直接は関係ないんですが、キスマークやら噛み跡やらをまとめて「執着痕」と呼んでるツイートを同人界隈で見かけました。
なるほど、執着の証として描かれる噛み癖と噛み跡。言い得て妙。

余談:続きものの漫画

森薫『乙嫁語り』9巻


パリヤさんに春が来たぞー!
不器用さと無愛想さが仇となって、人間関係で悪い結果を招いてきたパリヤさんでしたが、今回は1歩も2歩も前に進みました。

自分の得意なパンづくりを通して、自分の好意をちゃんと婚約者に伝えることができた。
一緒に刺繍できる女友達ができて、「刺繍が嫌いなのは自分だけじゃないんだ」「そういう時は皆でおしゃべりしながらやればいいんだ」という気づきを得た。

「刺繍が嫌いだなんて自分は駄目なんだろうか」って思ってたのが、「嫌いなのは自分だけじゃないけど、嫌いなりに進められるよう対策すればいい」って思えるようになると、だいぶラクですよね。

ヤマシタトモコ『さんかく窓の外側は夜』4巻


前から疑ってたけど、やっぱり三角くんのお父さんはあの人だったんだな…。
三角くん出生前後の過去が描かれたことで、ほぼ確定した気がするけど、どうだろう。

迎くんにはっきり指摘されて、「あれ?おかしいな」と思ってた三角くんもとうとう冷川がつけた変なマークの意図に気づく。

一方、非浦英莉可の背後にいる雇い主の姿も明らかになってきました。
冷川の様子もおかしかったし、やばいぞー。これは危ないぞーという気配が高まったところで以下続く。

「お察しフェイス」という表現が面白かったです。
「あぁ、おふたりともカップルなんですね…」と(かんちがいして)察したクライアントの表情を、三角くんが「お察しフェイスされてんじゃねえか…」って言うの。

会話の途中でしれっと出てたけど、冷川の過去の謎も深まるばかりです。

『b-boyオメガバース』vol.3


アンソロの続きが出た。新連載も始まってましたね。

「さよならアルファ」は3話目。そろそろ折り返し地点かな。

「インモラル・サンドイッチ」は中編。
残り1回でおしまいかー。それに向かって主人公がひと波乱起こしそうなところで終わってました。

渡辺航『弱虫ペダル』48巻


全巻までのあらすじが思い出せなくて47巻を見返したよ…。

読んだ人にはわかると思うのですが、「こいつもう人間じゃねえな。特に首がおかしいやろ…」って思いました。

小西明日翔『春の呪い』2巻


この巻で完結。

1巻の表紙では夏美が両手に抱いた春のお骨を見ていて、冬吾の視線にも気づかない風情でしたが、2巻の表紙ではお互いのことをちゃんと見てますね。

日記から浮かび上がる生前の春の思い、親に定められた人生に倦み疲れる冬吾、心を決めて身辺整理を始める夏美、最後の最後に今までぶつけることのなかった気持ちを吐露する夏美の義母。
最後はストッと着地してあっさり終わってしまったけど、そこに至るまでのあれこれがよかったなぁ…。