Kindle書評『オスマン帝国500年の平和』ほか17冊

ポケモンGOの影響で、Kindle沼への廃課金が止まって1ヶ月たちました。
あれほど待ち望んでいたはずのKindle Unlimitedも、結局は利用しておりません…。

とはいえ、ぽつぽつ読み進めてた本もあるんですよ。
せっかくなので、まとめて感想いってみよー。

林佳世子『興亡の世界史 オスマン帝国500年の平和』


興亡の世界史シリーズがKindle化しておりまして。
恩師がトルコ研究者だった者としては、これを読まずにいられない。

500年の長きにわたって続いたオスマン帝国の流れ、前近代のオスマン帝国と近代のオスマン帝国が実質的には別の国と言っていいことなど。

女性についてもけっこう触れられていたのがよかったです。
遊牧民の世界ではよくある話ですが、夫婦であっても男女の財産は別。オスマン帝国も例に漏れず。

ガチガチに縛られていたスルタンと異なり、スルタンの妃や娘たちは、寄進などの形で莫大な財産を自由に使えたとか。
で、彼女たちの寄進によって立派なモスクや公共施設などが建てられ、国家の発展にも寄与しています。

さらに、有力者の勢力を削ぐため、わざとスルタンの娘をそこへ嫁がせるという手法もよく使われていたそうです。
なんせ王女だし、金遣いが荒いから、スルタンに敵対するかもしれない有力者の資産をガンガン減らすのに役立ってくれた、と…。

男性たちがコーヒーショップに集まって会話をかわすように、女性たちは風呂屋に集まって交流していた。
森薫『乙嫁語り』にも、似たような描写が出てきますね。男尊女卑ではあるけれども、女性にはちゃんと女性の世界がある。

男女の別がくっきりと分かれている社会にありがちなことですが、当時のオスマン帝国も昔の日本やギリシャと同様、同性愛(特に少年愛)が盛んで、スレイマン1世の大宰相として活躍したイブラヒム・パシャもそれらしい寵愛を受けていたとか。

国が成熟するにつれ、詩が上流階級にも庶民にも親しまれるようになり、宗教的な内容だけでなく恋愛の詩も増えていきますが、その内容もやはり少年愛。
というのも、男女の世界が分かれている社会では、そのへんで女性を見かけて恋に落ちて…とかできないからです。美少年に出会う確率のほうがよっぽど高い。

はらだ『ネガ』、『ポジ』



タイトルは対になっていますが、バラバラに読んでも問題ないです。
笑える話も泣ける話もあるよ!

個人的には『ネガ』収録の「スイメンカ」という短編が1番好き。こういう三角関係、キリキリしてしんどくて読む分には楽しい。
この子、まさに恋愛障害だなと思いましたがね…。でも萌える。

久世岳『トリマニア』1巻


主人公の女の子が、鳥人の国トリマニアに留学する、ギャグとシリアス入り混じった漫画。
無料サンプルがけっこう長かったのはありがたい。

途中までは面白く読んでたんだけど、大学の話(まともな漢字も書けないような学生がいて、他人の手を借りないとレポートすら書けない)が出てきたあたりで「これ、日本の偏差値低い大学の姿そのものやんけ…」って笑えなくなった。
2巻は買わないと思う。

よんよん『山椒茶屋 インコつづきました。』


2冊目もかわいくて楽しくてよかったー!
後半には、鳥天国オーストラリア旅行記も載ってます。

鳥、飼いたいなぁ…。

1冊目の感想は下記。

岩本ナオ『金の国 水の国』


『町でうわさの天狗の子』の著者による、おとぎ話っぽいファンタジー漫画。
この1冊で完結します。

本格的に残酷な展開にはならず、ハッピーエンドだし、やさしい世界だった…。

ヒロインがぽっちゃり系で、決して美人ではないのもいいですね。
はたから見るとぼうっとした鈍感なタイプに見えるけど、自分に劣等感があるし、悩んでるし、でも自分がやるべきこと、自分にできることを精一杯果たそうとする。

でも、少女漫画にありがちな「けなげに(無駄に)がんばるヒロイン」ではない。
この絶妙なさじ加減が、さすが岩本ナオって感じです。

花福こざる『花福ねこ日記』


実家で飼ってた猫を引き取り、同居し始めた花屋さんのエッセイ漫画。

インコのエッセイといい、読んでるうちに「在宅か自営業でないと、ペット飼うのは難しいのかなぁ…」って思っちゃう。
ペットは寿命が短くて、一緒にいられる時間は短いからね(鳥はまだ長生きするけど)

ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』15〜25巻


紙の本で全巻集めてて、マンションにも持ってきたものの、置き場に困って処分してしまったおお振り。

Amazonプライムでおお振りのアニメを見てたら、おお振り熱が高まってしまったため、アニメ2期が終わったあとの巻をKindleで買い直しました。
直近の26~27巻は紙で持ってるから、買ってない。

カバー下のおまけ漫画も収録されてるね!
ただ、本文の漫画は原稿をスキャンして電子化したと思われるんですが、カバー下のほうは印刷後の状態をスキャンしているらしく、画質が悪いというか粗くなってました。残念。

ますます展開が気になるところですが、著者が第2子出産のため、しばらく休載だとか。
よ、46歳で第2子ってすごいね?!
40歳をすぎてからの妊娠成功率って数%だとか聞いた気がするよ…。

この漫画…完結するのかな…不安になってきた。

余談:今読んでいる本

『海上護衛戦』。
最初っから勝算のない太平洋戦争をなんだって始めてしまったのか…。

あと、森博嗣の百年シリーズの3冊目も。
文庫版がKindle化されたので、ぽちって読みかけてるんだけど、なぜか異様にイライラしちゃって、しばらく読むの休んでる。

真賀田四季っぽい登場人物(聡明で言葉遣いが丁寧でめっちゃ美人)が出てくると、しかもそれを男性の視点から描写されると、めっちゃイライラするんですよ…。
多分、完璧さが鼻について気に食わないんだと思う。