Kindle書評『工学部・水柿助教授の解脱』と『星上くんはどうかしている』

Amazonギフト券の残高が、いつのまにかゼロになってました。
あれ?こないだギフト券をチャージしたはずなのに…。

しかも、残高を確認するページに「オートチャージ」なるものの説明が載っていた。

オートチャージを設定することで、一定金額を定期的にまたは残高に応じて自動的にチャージすることが可能です。

これは恐ろしい悪魔のささやきだぞ。

オートチャージは見なかったことにして、読み終えた本の感想いってみよー。

森博嗣『工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki』


3部作の最終巻。

お金が余ってどうしようもないふたり

森博嗣をモデルにした主人公の水柿くん、あまりにも印税が入りすぎて、お金を遣いきれません…というのが主なストーリーです。
現実の森博嗣と異なり、水柿くんは妻の須磨子さんとのふたり暮らしで子どももおらず、遣えるお金に限りがある。

夜の街で遊ぶことも、海外を豪遊することもない。だってひきこもってるほうが好きだから。
仕方がないので土地を買い、そこに趣味の鉄道を走らせるための線路を敷いたりしています。

「お金を遣いたければ人間を雇うのが1番いいよね。人件費かかるから。でも他人がそのへんにいると気が散るし嫌だ」
という理由で、やはり大金を遣いきれず、まるで金持ちっぽくない服装のまま暮らし続けるふたり…。

須磨子さんは服をいくらでも買えるようになりましたが、どうしたって1度に着れる服の数には限りがある。
それよりも毎日たくさん本を買えることのほうがうれしいみたいです。気持ちはわかる!

寝ころんで読書、というスタイルは、彼女が信じるお姫様生活の極みであって、これ以上の贅沢を彼女は思いつかないのだ。

しかも他の趣味に比べると、読書ってそんなにお金かからないんですよね…。

読書でお金がかかる人の場合、「膨大な蔵書を管理するための諸費用(本棚・家賃や倉庫などの維持費)」というものが案外大きいと思うのですよ。

ところが、須磨子さんは読み終えた本をどんどん捨ててしまう。管理も何もあったものじゃない。
ゴミ袋に入れて捨てるから毎回ゴミを出すのが大変らしい。宅配買取に出せばいいのに…。

面白かったのが水柿くんの語る「こんな家に住みたい」論。

水柿君がまず提案したいのは、住宅からキッチンをなくすことである。
(中略)
あとは、南に窓を作らず、家の中はできるだけ暗くする。北には窓があっても良い。直射日光の侵入を避けるべきである。
(中略)
収納スペースもいらない。収納しなければならないようなものは所有しない。所有するものは、すべて飾っておけるものに限る。そうすれば、片づけなくても良い。

南の窓をつくらないのは、実際にそれを提唱して自宅をそのように建てた学者さんがいたね。名前忘れたけど、ジュンク堂の建築フロアで本を見たことある。
「日本の夏は暑い。南に窓をつくるなんてわざわざ室温を上げるようなものだ」と言うてはりました。

キッチンをなくすのも案外いけそうな気がする。
台湾だとキッチンのないマンションも珍しくないそうです。共働きが当たり前の台湾では、屋台などで食事を済ませることが多いとか。

あ、でもキッチンがないとコップが洗えない…洗面所で洗えばいっか。
(洗う手間が惜しいから家では紙コップで済ませるという人もいるけど、私は紙コップの口当たりが気に入らない)

収納スペースいらないじゃんという話は、所有にあまり重きを置かない趣味だと有効ですね。

アサダニッキ『星上くんはどうかしている』1〜4巻


前から気になってたアサダニッキの漫画。
おお振りのギャグ同人誌で知ったアサダニッキが、メジャーデビューしてこんなにたくさん少女漫画を描くようになって…うれしいなぁ。

スクールカーストなんて

一見明るい話なんですけど、扱ってるテーマは決して軽くないです。
学校のクラス内での人間関係、スクールカースト、そのへんをどうやりくりして、つつがない学校生活を送るか…。

そのへんの立ち位置に敏感で、八方美人としてふるまってきた主人公・三毛野いさり。
彼女の学年には、星上くんというイケメンの双子兄弟がいて、兄の望はいさりのクラスに、弟の求は別のクラスに所属している。

弟の求と異なり、兄の望はコミュ障として扱われ、女子にいじめられています。
ふとしたことから望と仲良くなり、彼をかばったいさりは一転してクラスで孤立。

「友達をつくりたい、皆と仲良くなりたい」と勇気を出した望のおかげで、いさりも「スクールカーストを気にしたうわべだけのつきあいじゃなくて、ちゃんと目の前の相手と向きあおう」と勇気を出し、変わっていく。

ところが、弟の求はそれが面白くないので、あれこれちょっかいを出してきたり、途中から3人の関係性に恋愛感情が加わり、次第にややこしくなっていく。

つくづく思うのが、「学生じゃなくなってよかったー!」ってことですね。
特に高校までは閉鎖的な人間関係めっちゃうざい。流動性のない環境だと、いじめも発生しやすいし。

私は学校が嫌いだったんだな…真面目に出席してたけど嫌いだったんだな…。
学校に通ってた頃は、まさかそこまで嫌いだとは思ってなかったんですが、卒業してからの解放感が半端ない。
卒業式で泣いたことないし。