Kindle書評『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』と『迷宮百年の睡魔』(漫画)

Nexus 6Pで読書するの、たーのしーい!
画面が大きくなったので、漫画も読みやすくなりました。

漫画用に買ったZenPadを彼氏に貸しているため、最近は漫画もスマホで読むことが多いです。
(彼氏はZenPadで『きのう何食べた?』を読んでる)

そんなわけで感想いってみよー。

永田カビ『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』


この本のきっかけとなったPixivのページがTwitterで回ってきた時、18禁タグか何かがついていたおかげで見ることができず、わざわざPixivにアカウント登録して読んだものです。
(その後、Pixivは使わないのでアカウント消した)

コミュニケーションは双方向なので、自分に受け皿がないとうまく受け取れない

Pixivは実際に風俗へ行った時の話でしたが、書籍化に当たって長い前日談と後日談が描かれています。
これがなかなか、うん、すごかった。

前日談の中でまず衝撃を受けたのが、過食の話です。
著者は自分を大事にする気がなくて、全然食べずにいたら、反動で今度は過食になってしまったという。

すると、我慢できないほどの「今すぐ何か食べたい!」という欲求に襲われる。
レジ打ちのバイト中に、トイレへ行くと嘘をついてロッカーに走り、隠していた食べ物にかぶりつく。

これがね、カップ麺しかない時は、お湯を入れて待つ時間などないので、いきなり麺にかじりついてたそうなんですよ。
でも、カップ麺ってお湯を通す前はすごく固いから、口の中をケガして、麺が血だらけになるっていう…。

うおおお…経験者にしかわからないリアリティが恐ろしい…。
(よその書評サイトでも、このくだりに衝撃を受けたと書いてあった)

自分のほしいものがわからない、自分に価値を感じていないから、ボロボロの服を着たまま、お風呂にも全然入らない状態だった著者。
それが、「女の人に抱きしめられたい!救われたい!」と思い、レズビアン風俗に行くという選択肢を考え始めたとたん、外見を整え、お風呂に入り、自分自身に手間をかけ始める。

そして、自分を大切にすることは手間も時間もかかるけれど、そのほうが周りも自分を大切にしてくれる(やさしい)と気づく。

あと、私が興味深く感じたのは、「親のせいでしんどいと思っていたけど、実際には親に気に入られようとする自分のせいでしんどかったんだな」と著者が気づく話でした。

著者のように親子関係やら心理学やらの本を読みあさるの、けっこう効果的ですよね。
私だけじゃなかったんだ!とか、こういう背景があるのか!とか、何かしら発見があることで自分の認識が変わるのよ。

その過程で、著者は本に載っていた「家庭内暴力をふるう子どもの特徴」が自分と酷似していて衝撃を受けます。
母親にべたべたとつきまとい、くっつきたがるという特徴です。

これ、性的なものが混じってくるケースもあるんですよね…。
「母親に暴力をふるったあと、母親の足をなめる息子」というケースを本で読んだことあるわ。

しかし、この手の「人とコミュニケーションうまくとれない、親子関係がなかなかしんどそう(変になっちゃってる)」というケースを見聞きしてみると、性的なことに関してタブー意識の強い人が多くないかい?
潔癖な親のもとで育った人が多いのかな。

そうそう、風俗に行った著者が、お姉さんにさわられているあいだ、どんな顔をしていいかわからなかったとありますが、その気持ちわかるよ!
私も「どういう顔すればいいんだっけ?どうリアクションすればいいの?」ってなりました。

処女がすぐに感じて気持ちよくなる…みたいな展開はファンタジーなんだなって、あの時に思ったでござる…。
(友達も「ドラマや少女漫画って全然参考にならんよな」って言うてた)

森博嗣(原作)+スズキユカ(漫画)『迷宮百年の睡魔』


森博嗣のSFミステリ小説『迷宮百年の睡魔』を漫画化したもの。
待望のKindle化ー!これ、好きなので待ってました。

こういうファンタジックなSFって好きだよ

個人的には1冊目の『女王の百年密室』よりもずっと好きなんですよ。
どこかファンタジックなにおいがあって。

モン・サン・ミッシェルをイメージしたとおぼしき閉鎖的な島、イル・サン・ジャック。
島といっても、大がかりな技術で維持している小さな都市って感じ。島全体がひとつの巨大な城、あるいは迷路。

殺された恋人アキラが生前、ここを訪れていたと知り、主人公のミチルとウォーカロンのロイディは取材に行くのだが、殺人事件に巻きこまれる。

自分の出自を疑い、自分が編み出した妄想を信じて追いつめられていく若き王様が、いい感じにクレイジーです。
あー、なんかBLでこういう攻め、いるよなーって思いながら見てしまう…。

このシリーズの続きをもっと読みたかったのですが、どうも出そうにないですね。
世界観がつながっていると思われる『赤目姫の潮解』は、だいぶすっ飛んだ方向に行っちゃたみたいだし、おまけにKindle版が単行本価格なので手を出せずにいます。

久しぶりに森博嗣の他の小説を買おうかな。水垣助教授シリーズの続きとか、『彼女は一人で歩くのか?』とか。
宇宙に行かないSFや、すっとぼけたエッセイじみた話が読みたい気分なので。