Kindle書評『VOID』と『ねむり男とこい男』

今回は、座裏屋蘭丸のBL漫画2本立てです。
デビュー作の『ペット契約』が面白かった人。

感想いってみよー。

座裏屋蘭丸『VOID』


なんかまたすごい表紙だな…!

過去の恋人と同じだけどちがう人間

人間と同じ寿命を持つ有機体としてヒューマノイドがつくられているという、近未来SFな設定のお話。

ヒューマノイドの中には、実在する個人の遺伝子や記憶のデータを元につくられたものもある(違法です)
で、そういうのを取り締まる保護局で以前働いていた男が主人公。

冒頭から、保護局に残った友人(元同僚)が、出荷前に保護された違法ヒューマノイドを主人公の屋敷に運んでくる。
実はこれが、7年前に主人公を裏切って死んだ恋人(もちろん男)のデータを使ったものだった。

しかも、「愛玩用」という用途でつくられたヒューマノイドなので、目を開けて最初に見た相手を好きになるよう設定されている。動物行動学でおなじみの「刷り込み(imprinting)」ですね。
まんまと刷り込みの対象になり、裏切られた恋人と同じ顔のヒューマノイドに好意を示された主人公は、過去の仕返しとばかりに相手を手ひどく扱うのだが…というあらすじ。

この人の絵柄と合ってたなぁ。もっとドロドロな展開でも全然いいよ!
後半で「いったん別れて時間を置いてから、それでも好きだったら一緒にいよう」みたいな展開になるあたりがBLだったけど。BLというか少女漫画的というか。

座裏屋蘭丸『ねむり男とこい男』


18禁指定されてて、「あなたは18歳以上ですか?はい」にしないと表紙が見えません。
表紙は全然エロくないんだけどね…。

最初に出た紙の本は『眠り男と恋男』で、表紙も別の絵だったらしいんですが、Amazonからレビューが削除されて電子書籍のみの改訂版となったようです。
多分、18禁要素の強い作品だからこういう措置になっちゃったんだろうなって推測してる…。エロシーンが、かなりがっつり描かれてる作風だし。
(紙の本よりも陰部の修正範囲が拡大してるらしい。丁寧に白抜きされてたから全然違和感なかったけど)

夜だけの恋人(暫定)

表題作は、寝ている時に見境なく性行為に及んでしまうノンケの男と、そんな彼の商売仲間として行動をともにしているゲイの男のお話。
ノンケのほうは寝ている時に自分がやっちゃってるのを全然覚えてないから自覚もなくて、ゲイのほうは彼のことが好きなので拒みきれず、かといって真実を話すこともできず悩んでいる。

このストーリーの続きをもっと読みたかったー。
当て馬の人との詳しい話とか!

寿たらこ『SEX PISTOLS』にも、そういうカップルが出てきたね。攻めが元来ノンケで、自覚のないまま受けを襲ってくるというあれ。
米国(よねくに)✕しろ。懐かしい。

短編集なので他にもいくつか入ってるよ。
褐色の肌の男の子が主人公になってる「太陽と秘密」が好き。ちょっとショタっぽい感じ。
でも表題作が1番よかったです。

この漫画家さんの作品、もっと読みたいなぁ。
でも「座敷屋蘭丸」でKindleストア内を検索すると、『VOID』は出てきません。タイトルで検索しないと出てこない。謎だ。
(紙の本の『VOID』は完全受注生産だったらしいけど、Kindle版は関係ないのに…)

余談:最近ぽちった本

最近BL漫画を読んでなかったので、ぽちっとな。

かさいちあき『俺の飼い方叱り方』


AmazonではBLのレビューがあんまりついてないんですけど、BL作品のレビューに特化した「ちるちる」というサイトがありまして。
よく利用してます。

この漫画が気になって、無料サンプルを読んでみたけど、短すぎてふんぎりがつかない。
ちるちるのレビューを見たら「アホ同士のツッコミ不在で笑える」と書いてあったので、背中を押されてぽちりました。ツッコミ入れたい。