Kindle書評『とつくにの少女』と『家路』

ここ数日、「ブログ消したい欲」に襲われてるんですが、消しちゃったら読書のログがなくなるんだよなぁと思って踏みとどまってます。
今さら読書メーターとかそのへんに乗り換えるのもねぇ…。

といいつつブログは更新してますね。
文章を書いて誰かに訴えたい欲求と、ブログをやりたい欲求ってイコールじゃないんだなぁ。

読み終えた本を溜めがちなので、こまめに感想いってみよー。

ながべ『とつくにの少女』1巻


『魔法使いの嫁』に飽きて新刊を買う気が起こらなかったところへ、この漫画を見つけました。

さながらダークな絵本

人外と女の子の話ですが、ここに出てくる女の子はまだ幼女といってもいい年齢です。
おかげで、人外の「せんせ」は保護者的な立ち位置になっている。
さらに、「さわると呪いが移る」という設定なので、ふたりが直接ふれあうことはない。だが、そこがいい。

白と黒に支配された(グレーはほとんどない)ダークでどこか古風な趣のある絵。この暗い感じ、好きです。

呪われた人外たちのうろつくエリアで、ふたりは暮らしている。
たまに廃墟の村へ行って、女の子の食べるものを探しながら。
(村が廃墟になったのは呪いのため。『風の谷のナウシカ』で腐海に呑まれた村みたいな感じ)

女の子は「おばさん」が迎えに来てくれる日を待っているけれど、その日が来ないことを「せんせ」は知っている。
でも、彼女を傷つけるのが怖くて、本当のことを言えない。

後半になると、だんだん世界観が見えてきます。
静かな絵のまま、恐ろしい急展開が起こったところで、以下続刊。

五百香ノエル『家路』


昔のBL小説の復刻版です。

病的な兄弟と傍観者の教師

この作家さん、痛い話が多い印象なんですけど、このお話もなかなかに病的でした。
実の兄弟が、病的なまでにお互いを傷つけあって執着しあっていく。

体だけの快楽を求めようと割りきって、複数の相手と関係をもつ弟のほうが、まだわかりやすい。
その時に気持ちよくなれればいいんだよー、つきあう気なんかないよーっていう。

そんな弟をまるで対等な相手と見なさず、どこか傷つけてはいけないおもちゃのように扱いながら、周囲の人間を内心見下していて、自分の決めたことを無理にでも押し通す兄のほうがよっぽど病的でした。

兄と偽装結婚をする女性・絹香もなかなかのドリーマーだったんだけど、この兄のアレな感じには負けるわ。

一方、弟にふり回され続けた教師・菊池が、傍観者としてちょうどいい位置にいるんですね。読者の身代わり的な。
今回の復刻版では、菊池のその後を描いた短編が収録されていて、とてもよかったです。
いささかご都合主義かもしれないけど、菊池が年食っていろいろ背負っちゃったり逃げたくなっちゃったりするあたり、病的な兄弟よりもよほど親近感が持てる…。

余談

Adobe CCのフォトグラフィプランのダウンロードコードが、普段より3000円くらい安くなっていたので、買っちゃいました。