谷山浩子の「森へおいで」が一角獣の歌だとしたら

横島奈月さんが、『思い出のマーニー』関連で、谷山浩子のライブアンケートのページを発掘しておられました。
なんと1998年の札幌ライブ(101人コンサート)です。

私が中学生の頃だ…ちょうど『しまうま』が出た頃かな…。

※谷山浩子のライブでは、自由記述式のアンケートが配布されます。
浩子さんが純粋に、自分が読んで楽しむために「なんでも書いて下さい」と配っているもの。
そして、浩子さんの気が向いた時に、「谷山浩子プライベート・ページ」(事務所が運営している公式サイトではなく、浩子さん自らタグ打ちしているサイト)で、アンケートの面白かった部分の抜粋が、浩子さんのツッコミ入りで公開されるのです。

このページに目を通していたら、今まで思いつかなかった解釈を発見してしまった。
「森へおいで」について、こう書いているお客さんがいたんですよ!

「森へおいで」という曲は、私、ずっとユニコーンの曲と思っていたんですが、違ったんですね。(蒐・22歳女・1回目)

※「1回目」は、谷山浩子のライブ参加歴です。

うわーーーー!!
何それ、めっちゃいい解釈ー!!!

「森へおいで」って、こんな歌

「森へおいで」というのは谷山浩子の人気曲のひとつで、2種類の歌詞が存在します。

もともとは『Memories』のバージョンでつくっていたらしいのですが、当時、とある有名な殺人事件が起こってしまった。
そのため、社会的な影響を考慮して、歌詞をおだやかなものに書き換えた『冷たい水の中をきみと歩いていく』のバージョンが先に発表されました。

ただ、ライブでは本来のMemoriesバージョンで歌われることが多いし、お客さんからのリクエストでも(私が聞いている限りでは)圧倒的にMemoriesバージョンが人気。

どこの歌詞がちがうのかというと、4番以降です。

オリジナルアルバムのバージョン

森へおいで 森へおいで ぼくはきみを泣かせない
森へおいで 森へおいで きみを不安にさせない
そんな不器用なキスの 呪文をぬけだして
ぼくと遊ぼう 約束どおり 森へおいで ぼくの

中学時代の友達は、「森へおいで〜って何度もくり返すあたりが、変態っぽくて、いい」と評価していました。変態っぽい…。

Memoriesバージョン

今夜きみをつれていくよ
真夜中にむかえに行く
ぼくの好きな真珠色の
肌が光る 月あかり

ひみつの迷路の奥に
きみはまよいこむ
命をつないだ糸が
しずかにほどけていく

森の暗がりでぼくと
不思議な遊びをしよう
いつものように笑って
森へおいで ぼくの

私はこっちが好きです。
ただ、彼女を森につれこんで死なせてしまう展開なので、当時は発表を差し控えたという…。

一角獣って、こんなひと

一角獣(ユニコーン)の何がやばいって、最近のネットスラング風に言うと「処女厨」なんですよ。

基本的に獰猛で、凶暴で、恐ろしい獣なんだけど、処女にだけは異様になつく。
処女が座っていたら、ふらふらと近づいていって、彼女のひざに頭をのせて寝てしまう程度には、処女に弱い。
そのため、一角獣を捕まえる時は処女をおとりにするというセオリーがあって、その場面を描いた絵画もあります。

ただし、相手が処女じゃなかった場合は、だまされたことに怒り狂って、彼女を殺してしまうそうです。怖いわ!怖すぎるわ!
問題は、処女か否かをどう判断しているのかってことなんですが、「処女のにおいをかぎわける」みたいなことしか書いてない…どんなにおいだよ…処女膜って個人差が大きいんですけど…。

私は小学6年生の頃、『ゆびぬき小路の秘密』という本を愛読していたので、わざわざ図書館へ行って百科事典で「一角獣」を調べたり、やたらと一角獣の絵を描いていました。
一角獣の角を使った不思議なボタンが出てくるんだよね、このお話。

そういえば萩尾望都が、一角獣と少女のSF短編漫画を描いてましたね。
小学生の頃、母に借りて読んだな。
どれだっけ…「ユニコーンの夢」だ!

そんなわけで、ちょびっとだけ一角獣には思い入れがあったんですよ。
まさか、それが「森へおいで」の解釈に…?!

この解釈、けっこう怖い

「森へおいで」に出てくる「ぼく」が一角獣だと考えると、非常に違和感のない歌になってしまう。

いつも森で一角獣と一緒に遊んでいた女の子が、誰か他の男を好きになって、森へ来なくなるんですよ。
森では決して履かないような金の靴を履いて、その男とふたりで街へ遊びにいってしまう。
一角獣は「なんで遊んでくれなくなったの?森へ帰っておいでよー」って思ってる。

でも一角獣って、相手が処女じゃないとわかったら、殺す、ん、ですよ、ね……?

4番以降は、そういうことか…!
一角獣が彼女を連れ去る「今夜」の少し前に、決定的な何かがあったんでしょうね。

おとぎ話とか、TLとかBLとか少女漫画とか、そういうコンテンツでは非常に萌える解釈だと思います。これはバッドエンドが好きな人にウケるよ。
私もちょっと読みたい。誰か漫画化してくれへんやろか。

実際にこんな一角獣並みの発想をする男がいたら、ぶちのめしたくなるけどな!