Kindle書評『gift(上)白い獣の、聞こえぬ声の、見えない温度の、』と『ペット契約』

久しぶりのKindle書評でござる。久しぶり…かな?

最近、目が疲れていることもあって、通勤中の読書(Kindle帰宅部)はサボり中です。
寝不足というか、なんというか…。
でも残業フィーバーは乗り切ったよー。直近2週間が1番忙しかったんだけど。

そして、残業が終わった金曜の夜あたりになると、ふいにBLを買いたくなるんですよね…。
というわけで今回はBL漫画の2本立て。
感想いってみよー。

一ノ瀬ゆま『gift(上)白い獣の、聞こえぬ声の、見えない温度の、』


タイトルめっちゃ長くね?!
というよりサブタイトル長くね?!

こんな長いのつけちゃって、下巻はいったいどんなサブタイトルにするつもりなのか、気になってしょうがない。

なかなかインパクトのあるBL漫画ですが、非常によかったのでおすすめです。
おすすめです(2回目)

切り絵のような美しいモノクロ

主人公は、父親の経営するボクシングジムで、他のボクサー(主にプロを目指してる人)たちの面倒を見ている。
かつては自分もボクサーを目指してたんだけど、最近はボクサーというよりもトレーナーの仕事をしていて、でもそんな自分をまだ肯定しきれずにいる(息子をボクサーにしたかったであろう父親のことを気にしている)

父親の目を気にするあまり、自分がゲイであることを誰にも言えず、恋人がジムへ見学に来ることも拒む主人公。

そんな主人公がある日、驚くほどスジのいい、鍛えたらめっちゃボクシングがうまくなりそうな、若く美しい男に出会ってしまって…というところから話は始まります。

この漫画家さん、初めて読んだ。絵がきれいだねー!
やまねあやの、左京亜也とは、また別系統のきれいな絵。
やまねあやのよりも線が細くて、いっぱい描きこまれてるコマでも、すっきり片づいてるような印象を受ける。
左京亜也の絵は、グラデーションっぽいトーンだったり、ふわっとガウスをかけたようなぼかし具合だったりするんだけど、この一ノ瀬ゆまという人の絵は、あんまりグラデーションがなくて切り絵のような美しいモノクロ。

ボクシングジムが舞台だから、おっさんもいっぱい出てくるけど、なかなかいい。
BL漫画って、イケメンもおっさんも両方ちゃんと描ける漫画家さんが多くていいなと思うよ。
少女漫画だと、女の子とイケメンを描くのはうまくても、年食ったおっさんおばさんを描くとバランスおかしくなる人がけっこういて…。

ストーリーも面白いです。
家庭環境に恵まれず、自分の美貌を性的な売り物にされるという凄惨な過去を持ちながらも、幼い頃からそれに適応してしまって、特に何も感じない男。
その男と出会ってしまった主人公は、ひょんなことから彼に脅されて屈してしまう。

でも、男の方は男の方で、主人公に対して、
「こいつは今までに出会った奴らとは、なんかちょっとちがうぞ」
みたいなことを思ってる。

んで、だんだんお互いのことを特別に感じるようになっていくんですけど、ひどい育ち方をしてきた男と、普通にまっすぐ育ってきた主人公とでは、相手の言葉が通じなかったりするのね。
よかれと思って言われた言葉をちがう風に解釈しちゃったりして。
そして、イケメンで才能のある男を、周りも放っておかない。

すさんだ過去を持つ男と、まっすぐに育った無垢な男が惹き合うものの、それまでの世界がちがいすぎて、すれちがってしまう…。
とまぁ、ある意味、よくある設定です。
こういうストーリー、BLでも少女漫画でもよくあるあるある!
でも面白いから全然問題ない!\(^o^)/

んでもって、美貌ゆえに過酷な子ども時代を送ってきたという設定であっても、この人の描くイケメンって全然弱々しくないんですよね。
受けも攻めも全然弱々しくないし、(BLにありがちな)女っぽい外見でもない。
むしろ男くさくて強い。

不穏なところで上巻が終わっていて、巻末にあった下巻の予告では2016年冬に発売予定と書いてあったので、崩れ落ちました。
も、もっと早く続きが読みたいよー!

座裏屋蘭丸『ペット契約』


こっちは非常にシンプルで、わかりやすく、超ダイレクトなタイトル。
さっきの漫画との落差が激しい。あ、タイトルがね。

がっつりエロスです

こっちも、女っぽくない男同士がちゃんと描かれているタイプのBL漫画。
短編集で、著者の商業デビュー作。主に同人誌からの再録だそうです。

表題作の「Pet契約」が1番面白かったなぁ。
病床にある弟の治療費を稼ぐため、自分の体を売ると決めた主人公が、その手のオークションに関わっている幼なじみの男たちとコンタクトをとる話。
がっつり3Pだったでござる。
3Pあんまり得意じゃないんだけど、この漫画はすらすら読めた。

さっきの『gift(上)〜』は、うまい具合に局部が隠れるカットばかりだったため、特に修正も入ってなかったんですけど、『ペット契約』は普通にいろいろ描きこまれてるので、修正も入りまくってました。

ふたりの攻めのうち、リュウちゃんと呼ばれてる方の男がすごく気になったけどね…。
主人公、なぜかリュウちゃんの名前しか呼ばないし、リュウちゃんの方もなんか思わせぶりな台詞を吐いてるし…なんなの…過去に何があったの…。

もっと表題作の続きを読みたかったんだけど、巻末にちょっとだけ後日談が載ってる程度だった。
そして、後日談はちょっと絵柄が変わってました…うーん、本編と同じ絵柄で読みたかったなぁ。

余談:最近ぽちった本

一ノ瀬ゆま、他の本もぽちってみた。

あと、待ち望んでいた森見登美彦の『新釈 走れメロス 他四篇』がKindle化したので、Kindle帰宅部を再開したらぽちろうかなって思ってる。

余談その2:最近ぽちったアイテム

久しぶりに、本以外のものをAmazonで買いました。

万能の消臭・除菌剤との呼び声高いエーツーケア。