Kindle書評『神話の力』と『ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!』

Twitterで「#Kindle帰宅部」のハッシュタグをつけて、電車での移動時間に読んだ本をツイートするようになりました。

Kindle飲酒部に比べたら、参加してる人は少ないんだけど、毎日のささやかな習慣が増えて楽しい。
ハッシュタグを追いかけて、他の人が読んでる本をチェックしたりしてますよー。

そんなわけで始めたKindle帰宅部、4冊目に入りました。
今日の感想は、帰宅部で読み始めた1冊目と2冊目のものです。
(他にも漫画をぽつぽつ買っていて、そっちは布団の中で読んでます。寝落ち部のツイートほとんどしてないけど)

いってみよー。

ジョーゼフ・キャンベル、ビル・モイヤーズ『神話の力』


他のブログで紹介されているのを見て以来、ずっと興味があって、早くKindle化されへんかなーと待ちわびていた1冊。

いろんな話題があってどれも面白い

神話学を教えてきたジョーゼフ・キャンベルに、ビル・モイヤーズが「これはこういう解釈なのですか?」と質問したり、「こんな話もありますね」とか「先生は以前こんなことをおっしゃっていましたが」とか絶妙な合いの手を入れてさらに話を引き出していくという対談本です。

神話の本ではなく、古今東西の神話から読みとれる何か、キリスト教や仏教やイスラームといった大きな宗教とのかかわり、神話が持つ意味などを語っている本ですね。
いやーもう面白い。

もうね、ハイライトの山なんですけど、いくつか紹介してみるよ。

私の知るかぎり、全地球的神話にいちばん近いのは仏教でして、これは、万物には仏性があると見ています。重要な唯一の問題はそれを認識することです。

時代が変わって、地球全体の人々にあてはまる(共有できる)ような神話が必要である、ということをキャンベルは言っている。

おとぎ話には、おとなの女性になりたくない女の子の話が大変多いですね。

女の子の場合は、人生のほうが本人より先にさっさと進んでしまいますからね。女の子は、自分にそのつもりがあろうとなかろうと、ひとりでにおとなになるけれども、男の子だと、自分で努力しなければおとなになれない。

あぁ、なるほど…なるほどなぁ。
冒険に出かけるのが男の子ばかりなのは、女の子はわざわざそんな通過儀礼をしなくても、自分の意志と関係なく初潮が来て、受胎可能になって、自分のコントロールできないところで大人になっちゃうわけですよね。
逆に言うと、大人の女としてふるまうことを拒んで、求婚者から逃げだすことが女の子の冒険になる。

吟遊詩人たちは当時力を伸ばしていたアルビ派と結びついていました。アルビ派はマニ教の流れを汲む異端とされていますが、実際には、中世の聖職者たちの堕落に対する抗議運動でした。

西洋の個人主義というか、個人の愛の重要性が認識されたのは、12世紀の吟遊詩人たちの動きからである、と。

聖書に書かれている数々の奇跡などの物語は隠喩である、ともキャンベルは語っています。
死んで復活したとか、そういう話が真実であるかどうかは重要じゃない(そして科学的に考えれば真実ではない)。重要なのは、その物語が示している意味合いである、と。

天国では、神さまにお目にかかるという途方もないすばらしさに夢中になって、自分の経験なんかしてる暇はないでしょう。天国は経験をするところじゃない──経験をする場所はここですよ。

永遠とは、いついつまでも存在するというようなものではない。それはまさに、いま、ここにある。この地上であなたが他者と関わり合う、その経験のなかにあるのです。

宗教者は、死んで天国に行くことが幸福だと言うけれども、そうじゃない、と。
生きているうちに、今ここで、できるだけ幸福を経験するべきだ、とキャンベルは言う。そうすれば思いがけないところで扉が開く。同じ経験をしている人と出会うようになる。

最後の方でも、キャンベルは「あなたの至福を追求しなさい」と語っている。
天国は、エデンは今ここにある。「苦痛と死と暴力にあふれたこの世界に」。

この地上に天国が広がっているのを見るとき、世界における古い生き方が払拭される。それがこの世の終わりです。世界の終末は未来にやってくる出来事ではなく、心理的な変身、ヴィジョンの変革という出来事です。

聖書の中の物語が隠喩である、という話とも結びついてるね。
自分の価値観が変わった時、今までの古い世界は(自分の中で)終わる。

おまけ。Kindle帰宅部。


※神様は当初「私以外のものに頭を下げるな」と天使たちに命じたのだが、その後、人間をつくり、人間に対して頭を下げるよう天使たちに命じた。
天使たちは従ったが、サタンだけは従わなかったため、地獄に落ちた。
「サタンは傲慢ゆえに頭を下げず、地獄に落ちたのだ」というのがキリスト教世界での一般的な解釈だが、ペルシャの方では「サタンがあまりにも神様を愛していたので、神様以外のものに対しては頭を下げることができなかったのだ」という解釈があるらしい。
愛する神様に命じられたのなら、地獄でさえも喜びになる。なんという…。

4Gamer.net編集部『ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!』


288円くらいのセールになってる時があって、思わずぽちっとな。

ドワンゴ会長の川上量生さんが、4Gamer.netというサイトで、毎回いろんな人と対談したものをまとめた1冊。
あと、電子書籍版は他にもおまけ対談が収録されています。

任天堂の岩田聡社長との対談だけは、任天堂側の意向で収録されていないのですが(変な意味ではなく、義理を通す的な理由だった)、サイトで読むことができますよ。

ゲームと経営とニコニコとネットと…

経営者よりもゲーマーとしての俺に光を当ててくれ!
むしろゲーマーな経営者を探してきて対談しようぜ!
そんな感じの対談です。

読めば読むほど、「こんなにゲームしまくってて大丈夫かな、この人たち」と思うわけですが、実際に大丈夫ではなく、「いっぱい仕事したからしばらくフリー(という名の無職)ですごすわ」とか「実はあんまり会社行ってない」とか「ゲームしすぎるのでクビにせざるをえなかった」という話が出てきます。

ゲームやIT系(特にニコニコ動画)という、ひとつの現代史を当事者たちがふり返って語り合うという側面も持っていて、興味深く読みました。

「現実だってゲームだよね」という話が出てくるんですけど、それに対する発言が面白い。

現実で勝ち続けるのは難しいという話をしましたけど、決着が付く勝負の方が世の中では珍しくて、必ず泥沼になるか、もしくは相打ちになるんです。
(中略)
だから現実世界での勝負っていうのは、基本的には戦っちゃいけないんです。戦いを避けるってのが一番。やっぱり「孫子」は正しいんです。

本音を言うと現実はクソゲーだと思います。だって「現実のゲーム」は自分でコントロールできない変数が多すぎて、ほとんど「運ゲー」ですからね。ゲームバランスもなにもあったもんじゃありません。

まさかの孫子…!
そして今、孫子(そんし)が漢字変換できなかったんですけど、なぜですかGoogle日本語入力さん。
Google日本語入力って、たまにものすごく馬鹿になるよね。めっちゃ初歩的な単語が変換できなかったり、ものすごく変なところでカタカナが入ったりする。誤字の一因…。

コンテンツやサービスについても、面白い意見が。

コンテンツとは「分かりそうで、分からないもの」である、という定義です。

コンテンツの寿命を延ばすための方法として、もうとにかく、次はこうなんだろっていう「ユーザーの先入観」を、いっぺんね、完膚なきまでにブチ壊す必要があるんですよ。

ニコニコ動画が生き残ったのは、ユーザに飽きられる前に別方向へ舵を切って、いうなればユーザを裏切り続けてきたからだと。ふられる前にふる、みたいなことをしてきたからだと。
そういう意味で、『ドラゴンボール』はとてもいいお手本なのだそうです。

僕は、理解できないものであり続けるのってとても大事だなっていつも思うんですよ。

「説明ができる」ということは、すなわち「競争が起こる/激しくなる」ってことなんですよ。

ただし、まったく理解できなさすぎると、今度は「時代を先取りしすぎて誰もついてこれないのでポシャってしまう」から、そのバランスが大事。

他にもね、ネットとリアルをいかに和解させるか、なんでそうしなきゃいけないと思ってるのかという話とか。
経営者になると人相が悪くなっちゃうよね、とか。

まとめサイトやバイラルメディアのような、他人のコンテンツをパクってPV数を伸ばして稼ぐようなサイトが評価されてしまうことの問題点とか。
(なぜそうなるのかというと、コンテンツを自分でつくるのって「割に合わない」から。サイトの価値をPV数で評価するのなら、時間をかけて自分で書くより、よそからパクってくる方が記事を量産しやすくてコスパ高いじゃんって話になってしまうから)

あと、ジブリに(というかジブリの鈴木さんに)弟子入りした川上さんは、「宮崎吾朗さんは天才だ」ということがわかったと語ってました。
なぜなのか、理由は本書をどうぞ。

おまけ。Kindle帰宅部。

余談:eBookJapanの追撃で50%還元セールがありまして

予想通り、岩波文庫は還元セール対象外だったけどね…。

私は10冊ぽちりました。
zonさんは漫画を中心に500冊くらいぽちったようです。やりすぎぃいい!\(^o^)/

こんな本ぽちったわよ。


大航海時代にタイムスリップするファンタジー小説(一応BL)
Kindle版はイラスト未収録なので、それが悲しくて買ってないんですけど、9巻はイラストレーターが病気か何かで休んでいて紙の本でもイラストが入っておらず、あらすじも私の好きなスペイン編だったので、ぽちっとな。
紙の方ではすでに20巻を超えてます。私が好きなキャラはビセンテだ!


すでに読み終わった。次のKindle書評で感想を書く予定。


現在読んでいる本。著者は福島香織。
タイトルがいかにも日本礼賛本っぽいですけど、実際の内容はもっと硬くて真面目です。
とりさん、中国の政治闘争については、福島香織と遠藤誉の記事を情報源として頼りにしています。


いったん読みかけたんだけど、ちょっとおやすみ中。


好きな本だったので、とうとうぽちってしまった!


幼稚園の頃、ラーマーヤナの絵本を読んだことあるんやけど、ついに本編に手を出す時が来たぜ…!
(もちろん昔読んだ絵本は、ラーマーヤナのほんの一部のお話を描いたもの)


とっつきやすいインテリアの本(雜誌やムックや写真集じゃない本)って、Kindle版ではこの本が1番なんじゃないかな。
著者の本は、職場の上司から借りて読んだことある。


ポイント還元に力を得て、1000円以上の本にも手を出しました。


BL漫画の18禁アンソロジー。
この手のアンソロは「エロシーンだらけで逆に面白くないな」と思うことが多いので、最初は買う気なかったんだけど、「こ、これをぽちれば700ポイントが…」などと余計なことを考えて、うっかりと。やまねあやのが表紙だったし…。
初見の漫画家さんたちの中では、端丘という人の絵が好き。


前から興味あったの。すでにKindle帰宅部で読み始めた人がいるっぽい?


古典『とはずがたり』をもとにした海野つなみの漫画、全5巻。
1巻だけ先にぽちってたので、残りも全部ぽちっとな。昼ドラです。最後は出家して諸国を放浪。


そういえば最終巻を買い忘れていたのよ。
ゲンドウ…!


谷山浩子がファンクラブの会報で猛プッシュしていた本。

あれ?今数えたら…16冊、かな…?

そして今日になって、「そうだ、『中国嫁日記』もぽちっておけばよかった!」と気づいたのでござる。
まだポイント余ってるから、それを使ってぽちります。