Kindle書評『さんかく窓の外側は夜』と『エス』『デコイ』『最果ての空』

本日、生まれて初めて、ゴディバのお店に足を運びました。
チョコは買わなかったんだけど、ホットショコリキサーという飲み物を買った。
そしたら超おいしかったです。甘すぎず苦すぎず、体があったまるー。

高級なお菓子とは縁のない生活ですんで、ゴディバのチョコも舌が慣れなくていまいち好きじゃないんですけど(それ以前に食べる機会がほぼない)、ゴディバのチョコの飲み物はすごくおいしかったの。不思議。

そんなこんなで、本日3本目のブログ。
Kindle本の感想、さくさくいってみよー。

ヤマシタトモコ『さんかく窓の外側は夜』1〜2巻



ヤマシタトモコの、BLじゃないのにどことなくBLの香りが漂う漫画。

ホラーだと聞いて買うのをためらっていたのですが、Twitterに書いたとたん、3人くらいに「大丈夫、面白いから!」と言われたので、勇気を出して無料サンプルを落としました。
そしたら面白かったので、一気に買った。
3巻は2015年末に発売予定か…(Kindleも同発なのかな)

特殊な体質ゆえに巻きこまれる

幽霊をばっちり見てしまう体質の三角(みかど)と、心霊現象に対処する仕事をしている冷川(ひやかわ)
三角の体質を利用すれば仕事がしやすくなると踏んだ冷川に、「うちで助手をしませんか」と持ちかけられて…というところから、話は始まります。

幽霊が見えても、何ひとついいことなどない。怖いし、周りの人間との軋轢も生まれる。
だから「幽霊なんていない」と否定し続けて、自分の体質を誰にも言わずに生きてきた三角。

そのためか、心霊現象的なものに対処する能力を持つ冷川や迎といった人々と異なり、三角はそっちの業界の事情を何も知りません。
でも、霊的なものを自分の中に呼びこみやすいという三角の特殊な体質は、彼らの注目を集めてしまう。
三角を強引に利用しようとする人や、そんな様子を心配して三角に「あいつと縁切った方がいい」と忠告する人が現れる。

そして何も知らない三角は、無自覚のうちに意識を縛られて支配されたり、「三角のように貴重な人材はお前には渡さない」「えーなんでよ貸してよ」みたいな争いに巻きこまれたりするわけですよ。

面白いなと思ったのは、心霊的なものに対する能力を持った人々が、どうやって自分の脳力を開発しているのかという設定。
なにしろ教えてくれる人が周りにいないので、
「ネットや映画で見かけた方法を自分で試して、多分こうだろうなと推測して、幽霊や呪いと戦ったりしてる」
のです。
ネットで調べるっていうのが現代的ですね!

英田サキ『エス』『エス 咬痕-かみあと-』『エス 裂罅-れっか-』『エス 残光-ざんこう-』





英田サキの代表的なシリーズ作。BL小説です。

刑事を主人公にしたシリアスなラノベっぽいかも

BLといっても、警察とヤクザが登場するサスペンス的な作品です。
おかげで、「この事件はいったいどういう展開になるんだろう」という興味が湧いて、続きが気になるし、読みやすい。
(恋愛だけのストーリーは飽きやすいよね…)

裏社会の人間を自分のスパイに仕立てて、拳銃を摘発する「エス工作」を行う刑事・椎葉が主人公。
もちろん、スパイであることがバレれば、彼らは自分の属する裏社会の人間から恐ろしい報復を受けるので、担当の刑事は自分のエスを守らなければならない。
でも、違法な捜査であるために、何かあると警察の組織からは「エスを見捨てろ」と命じられてしまう。
エス工作を行う刑事も、裏社会の人間になりきって彼らと組まねばならず、精神的にもかなりの負担を強いられる。

椎葉は椎葉で、警察に対する不信感や憎悪をいだくきっかけになった不幸な過去を負っており、終始シリアスなストーリー展開です。

個人的に、最終巻を読んだ時の私の感想は、
「おにいちゃん、つよい」
でした。

※椎葉の義兄は、警視庁のキャリアであり、本音を見せないおだやかな笑顔のままですいすいと公安のトップに向かって出世していく。なんかいろいろ裏の権力を持ってるっぽい。何この最強のカード。

英田サキ『デコイ 囮鳥-かちょう-』『デコイ 迷鳥-めいちょう-』『最果ての空』




そんなエスシリーズから派生したスピンオフ作品がこちら。
主人公は変わってるけど、椎葉たちも脇役として登場します。

過去と孤独からは逃れられない

『デコイ』は、記憶を失った主人公が実は…という展開。
『最果ての空』は、椎葉の義兄を軸にして、彼とかかわることになった別の刑事が主人公です。

大事な相手を失ったり、大事な相手に裏切られたり、許されない罪を犯したり。
そういった苦しくて暗く重い過去からは、誰も逃れることができない。

でも、やがて、その過去と決着をつけなければいけない日が来る。
そして、自分の孤独は自分で背負っていくしかない。

このシリーズを通して、いろいろな名言が出てきたんですけど、特に気になったものを『最果ての空』から紹介してみる。

忍ぶという字は刃に心と書くだろう。誰かを想って耐え忍んでいると、心が切り刻まれてしまうよ。

駄目な男や女に引っかかって、さんざんふり回されて都合のいい奴隷扱いされながら、
「でも私から会いたいなんて言っちゃ駄目なんだ。わがまま言ったらあの人に嫌われちゃう…」
とか言って耐えてる人に、この言葉を捧げたいですね!

「執念深い人間は愛情深い」

これはね、私に向かって言われた気がした。

ああそうか、あんまり執着しないから、私は誰に対しても冷たいんだなって。
冷たい。

余談:最近読んでいる本

積ん読フォルダの本を、ちょっとずつ読み進めてます。

吉本隆明『共同幻想論』


半分くらいまで読んだけど、うーん、あんまり面白くないなぁ…なんでだろう。
なんというか、文学的な表現で煙に巻かれてるような印象があって、結局はっきりと理解できない。

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー(上)』


これ買ったの2013年の2月だったよ!2年前!
最初の10%くらいで放置してたのを、今ようやく30%近くまで進めました。けっこう長い。
『共同幻想論』に比べたら、驚くほどわかりやすいじゃないか、これ…。
なんでもっと早く読まなかったんだ。