Kindle書評『ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか』と『テンカウント』

今の音楽や電子書籍や動画は、ゲームと同じ危険性(ファイル形式や再生用のハードが変わると使えなくなる)を秘めているから、紙の本にはバックアップとして存在価値があるんだよ、という記事があった。

現代のコンテンツ一挙喪失があるとしたら、戦争や天才や梵書より
メディアやファイル規格やプラットフォームの移行問題なのだろう。

せやなぁ…。
問題は、「バックアップがほしくなるほどの内容かどうかは、読んでみないとわからない」ってことなんですよね。

大半の本は電子書籍でいったん読んだら満足しちゃうなぁ、というのが、Kindleを使いまくっていて感じたことです。
あと、今は愛読してるけど、3年後は読まなくなりそうだな、という本もある。
そういう本を、どこまでバックアップ対象にするのか、悩ましい。

「紙の本を持っておくべきだよ」という主張を目にするたびに、そんなことを感じてます。
自分の中で「これは紙で持っておくべき」と判断するのって、どういう基準でやればいいのかなって。

子どもの頃から気まぐれで飽きっぽい性格だったもんで、自分の情熱がいつまで続くのかは信用できない。
「今これが好きだ!」と思ったら熱心に布教するのだけれども。

「1回しか読まない本を、電子書籍とはいえ、わざわざお金を払って買うのはもったいない」という人もいるんだろうな。
でも、その時に必要だったから買った、それだけなのですよ。
その後もずーっとずーっと必要なのかどうかは、そのあとで決まる。

そんなわけで、今日もKindle本の感想いってみよー。

佐々木閑『本当の仏教を学ぶ一日講座 ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか』


『科学するブッダ 犀の角たち』の著者による新書。

一日講座とあるように、講座で語った話を書籍化しているため、大変読みやすいです。

仏教に関するおおまかな話は、『科学するブッダ』と重複している。

ただ、『科学するブッダ』では語られていなかった、「こういう風にお経や石碑などの証拠を調べていった結果、こういう結論に至りました」という経緯が説明されていたので、面白かったです。

初期の仏典はスッタニパータしか知らんかったけど、ダンマパダという仏典も読んでみたいなぁ。

「愚かな人は、『私には息子がいる』『私には財産がある』などといってそれで思い悩むが、自分自身がそもそも自分のものではない。ましてやどうして息子が自分のものであろうか。財産が自分のものであったりしようか」(ダンマパダ62)

ダンマパダの文章が、いくつか紹介されてました。

最近の研究で浄土真宗や浄土宗の阿弥陀信仰のもとになった阿弥陀如来の世界を描いた石像のようなものがガンダーラで見つかりました。ある村の周囲からしか出土しないそうなので、おそらく阿弥陀信仰はそこで誕生したのだろうと推測されております。

ほほう。
もちろん、阿弥陀如来やら大日如来やら、そういうものは初期の仏教にまったく存在しない。
神様のように超越的な、祈ってすがる存在としての阿弥陀如来その他の皆さんは、仏教の教義の解釈が多様化してどんどんバラけていったあとで生まれたのである。

仏教は常に自分を省み、至らぬところを直すことによって老病死の苦しみに立ち向かっていく宗教です。いつも自分を改良していく心構えが必要です。

仏教の、自己啓発的というか、現代人にも向いてそうな一面について。

宝井理人『テンカウント』1〜2巻



前から気になっていた、宝井理人のBL漫画。
まだ完結してません。

まさかHONZでBL漫画の書評記事が出ているとは思わなかったんですが、そこで紹介されていたので「やっぱ買ってみるか」とぽちった。

最近、Kindle本の誤記をカスタマーセンターに連絡して、300円のクーポンを2回もらっていたので、1〜2巻ともクーポン適用してぽちることができました。

この潔癖症ホンマに治るんやろか

潔癖症の社長秘書と、カウンセラーが出会って、秘書の潔癖症を治していこうとする過程であんなことやこんなことが起こる話です。

宝井理人なので、そんなにエロくはない。
1巻だとまだ話が動き始めたばかりで、そういうシーンも一切ないし。
むしろ表紙の方がエロいんじゃ…。

という感じなので、個人的には本編よりも、巻末に収録されているおまけ漫画の方が萌えたというか、笑えたというか、面白かったです。
狙われてる!お前、狙われてるよ!

主人公である社長秘書の潔癖症が、なかなかひどい。
他人のいる空気が不快だって、そんな状態でよく就職できたなぁ…。
(外へ出る時は使い捨ての手袋必須だし、神経質に手を洗いすぎて、手があかぎれだらけになってる。外食もできない)

でも、本当に理屈じゃなくて病気だから、こういう人に「そういうあなたの体にも大量の細菌がついているんですよ」なんて正論をぶつけたりしたら、自分の体を傷つけかねない。
難儀な病気だのう。

ちなみに、2巻は電子版限定のおまけがついています。
奥付のあとに、おまけペーパー1枚分が収録されてる。

余談:今後買う予定の本

Amazonに発売予定が出てるー。


『3月のライオン』10巻Kindle版は、12月26日リリース。
紙のバージョンから約1ヶ月遅れです。


『デビルズライン』4巻は、紙のバージョンが2015年1月23日リリース。
公式アカウントによれば、Kindle版も同発らしいのですが、Amazonには今のところ紙しか出ていません。


おお振り24巻は、紙のバージョンが12月22日リリース。
これは紙で集めてるから、発売日に最寄りの書店で買う予定。

たーのっしみー!