花田陵『デビルズライン』が気に入ったので、私の萌えポイントを語るよ

たまたま1巻が99円セールをしていて手にとった、花田陵の漫画『デビルズライン』。
1巻の99円セールは27日までらしいよ!

新刊は、紙と電子の両方を同時にリリースしている模様。すばらしいね!
モーニング・ツーで連載中らしいです。つまり、まだ完結してません。
現在、3巻まで出てます。
来年1月に4巻が出るよーってTwitter公式アカウントに書いてありました。

この漫画をえらく気に入ってしまい、朝、出勤前に掃除やら洗濯やらの家事を片づけながらも読み返す始末。
(もちろん夜も、夕飯つくって彼氏を待ってるすきま時間とか、寝る前のストレッチをしたあととかに読み返してる)

というわけで、現在お気に入りの漫画として、猛プッシュすることにしました!
はっじまっるよー!

作品の概要

実は、ネットで1話を試し読みできます。知らなんだ。

この漫画の中での吸血鬼がどういう設定になっているかは、先日のKindle書評でも書いたので割愛。

ただ、作中では彼らのことをいちいち「吸血鬼」とは呼ばず、単に「鬼」と呼んでいることが多い。
恐怖や差別の感情をこめて「鬼」と呼ばれることもあれば、当事者が自分たちの本性を恐れて「俺は鬼だ」「鬼は危ない」と語ることもある。

1巻の表紙は、安斎結貴(あんざい・ゆうき)。

2巻の表紙は、平つかさ(たいら・つかさ)。

3巻の表紙は、李ハンス(り・はんす)。

吸血鬼をめぐる組織的な犯罪との攻防を描きつつ、国が隠蔽しているらしい吸血鬼絡みの研究や、主要登場人物の隠された過去などを、ちょっとずつチラ見せしているのが3巻まで。
そういった数々の事件の中で、安斎とつかさの初々しい恋が進んだり退いたり進んだり…。

巻末には4コマ漫画が何ページか載っていて、それを読むのも楽しいです。
ストーリー上、殺人事件がしょっちゅう起こるので、最後の4コマを読むと、ほっとしてなごむ…。

先日の記事でも書いたように、頭と手のバランスがおかしかったり、ちょくちょくパースが狂っているので、試し読みして「このくらいなら大丈夫」と思ったら、ぽちるといいです。
見せ場となる大きなコマでは、パース狂ってないと思う。
もしかすると、著者は人物を小さく描くのが苦手なのかな…?

女性の心をつかむ恋愛描写

んでもって、青年誌では珍しく、王道の少女漫画を思わせる恋愛要素が入っていて、これがなかなか萌えるのです。

1話を読めばわかるけど、出会いがいきなり衝撃的ですからね。

両思いなのに自問自答

初めて出会ったのち、つかさは無意識のうちに安斎を意識してしまうし、安斎は安斎でつかさのことが気になって近くをうろついてしまうし(冷静に考えると少し怖い)、その後も一貫してお互いに意識し合っている。

両思いのくせに、
「何考えてんだろう私/俺」
「私なんか安斎さんにつりあわないのに」
「一緒にいたら傷つけてしまうのに」
とか自問自答してるんですよ!

特に安斎が、つかさの身を案じて離れようとするのに、結局離れがたくて会いに行っちゃうあたりとかは、ステファニー・メイヤーの『トワイライト』を連想しました。かわいい。


(二次創作の『フィフティー・シェイズ・オブ・グレイ』はKindle化されたのに、なぜかいつまでたっても原作の日本語版がKindle化されない『トワイライト』)

彼女だけが特別

そして、少女漫画・BL・ハーレクイン・TLといった女性向けのコンテンツで根強い人気を誇る、むしろ王道といってもいい要素がコレ。
「相手の男性は、なんでかわからないけど、主人公の女性にだけ強く反応する」という設定。

この「反応」というのは、作品によって激しい嫉妬やら独占欲やら欲情やら、いろんな形で描写されるんだけど。

この「彼をひきつける何か」を主人公が持っているからこそ、あまたある女性向けの恋愛ファンタジーの中で、「ごく普通の女の子である私」が、皆のうらやむ王子様に「きみなしでは生きていけない」とか口説かれてゴールインできるわけですよ。

「これって運命の恋じゃね?」
というのを表現するために、世界中の少女漫画的なストーリーの中で、こういう設定が出てくるんだと思う。
「彼女に対してだけ、彼はこんな風に反応してしまう。それはつまり彼女が運命の相手だから」っていう。

『デビルズライン』でも、似たような描写がある。
ネタバレになっちゃうから一部を伏せて書くけど、つかさと出会って安斎は初めてあんな風になるし、無意識のうちに彼女のところへ行ってしまうし、安斎の変化に対して周囲の人たちは「安斎らしくない」「彼女と出会ってこんな風になっちゃった」「安斎にこんな反応をさせられるのは彼女だけなんだね」みたいなリアクションをする。

この特別感、いいねぇ…萌えるねぇ…。

彼女を守る(物理的に)

少女漫画で恋愛といえば、見せ場となる要素のひとつが、「彼女を守ってくれる彼」ですよね?

たとえばそれは、彼女にちょっかいをかけてくるクラスの男子に正面から歯向かってくれることかもしれないし、彼女をリラックスさせて精神的に守ってくれることかもしれないし、車に当たりそうになった彼女をとっさに引き寄せて事故を防ぐことかもしれない。

『デビルズライン』は吸血鬼が登場する話だし、吸血鬼にまつわる殺人事件が起こって、つかさも巻きこまれてしまう。
必然的に、安斎がつかさを守るシーンもたくさん出てくるわけですよ。
だって、そうしないと彼女の命が危ないから。

「吸血鬼は人間よりもはるかに力が強いだけでなく、軽々と電柱や屋根の上を飛び移っていく跳躍力がある」という設定なので、なかなか派手に戦って守ってくれます。

「彼女を守る」という描写が、わざとらしいものにならず、「本当にここで助けないとやばかった」という流れなので、うおー目が離せないぜ!って思いながら楽しめる。

あ、でも精神的に守ってくれるシーンもあるよ!至れり尽くせりだね!

いいところで邪魔が入る

少女漫画は、主人公のカップルがなかなか結ばれません。いろんな邪魔が入ります。
結ばれたと思ったら、新たな障害によって引き裂かれたり、ふたりの初々しい恋を試されたりしてしまう。

逆に言うと、ゴールインしたら話は終わる。
ハーレクインだって、ふたりが幸せな結婚をしたら話はおしまい。シリーズものもたくさんあるんですが、「1巻に出てきた主人公の友達が、2巻で主人公になる」「一族の兄弟が順番に主人公となる」って感じで、結婚したカップルは平和な脇役に退く。

『デビルズライン』は、3巻までの時点で、ふたりはキスしかしていない。
一応、キスから先へ進めない理由はあるんだけど、そのキスですら、しばしば邪魔が入る。
不審者が現れたり、事件に新たな展開があったりして、恋愛モードに長居できない。

余計に続きが気になるというか、ふたりは今後どうなるんだよ!って気持ちでいっぱい。

初々しい

なんかね…殺人事件が起きたり、隠された組織や過去がでんでろ出てきて不穏な気配が漂ったりする中でも、ふっと肩の力が抜けるシーンが用意されておりまして。

ふたりが初々しい会話をしてると、もだもだしちゃう。
お前、そんなこと気にしてたんかよ…!みたいな。
個人的には年齢の話がツボでした。

スキだらけの女の子

もちろん、ツッコミどころはある。

私がふたりの恋愛模様に萌えながら読み返していて1番思ったのは、
「主人公、こんなに警戒心が薄くてスキだらけなのに、今まで何事もなかったのはなんで?!」
ってことです。
今までキスもしたことないって言ってたよね?

つかさちゃん、大学院生ですよ。友達との会話から察するに修士課程。
現役ストレートで高校→大学→院に進んだとしても、1巻の時点(冬)で23歳でしょ。
ずっと実家を離れて、東京でひとり暮らししてるし…。
しかも行動の端々から、自衛の意識は低そうなことが見てとれる。家に鍵をかけない田舎の人みたいな…。

本当に何もなかったの?!
1話でも、自分に告ってきた(けど断った)男の子とふたりで夜道を歩いちゃってるし!
そりゃ安斎も心配するだろうよ!

しかし、こういうスキだらけの主人公の方が、周りであれこれ起きてしまってドラマがつくりやすいので、わからんでもない。

以前、私が母に借りたハーレクインを読みながら、
「なんでこの人、家に侵入されて殺されかけたのに、何の警戒もせず夜中の庭に出てきてまた襲われてるの?」
と文句を言ったところ、
「でないと話が進まんやろ!抜けてる人の方がドラマになるの!完璧な人が出てきても何ひとつ話が動かへんの!
と、強い口調で反論されたのを思い出しました。

本当にその通りやね、お母さん。

そんな感じで面白いです

なんか他にもいろいろ書きたいことあったんですけど、長くなりすぎて書いてるうちに忘れちゃいました。

他にも、一般的な吸血鬼の話って、吸血鬼を美男美女に描いてることが多いんだけど、この話はそうじゃないから面白いなぁとか。
(オカマバーで働いているゴツイおっちゃんの吸血鬼も出てくる。本当に、ごく普通の人の中に吸血鬼がいるって感じ)

あ、あと沢崎さんが素敵な上司っぷりを発揮しています。

興味が湧いたら読めばいいと思うよ!