Kindle書評『聞くは一時の恥 永江一石のなんでも質問 なんでも回答』と『監督不行届』

GWに入って、京都は観光客がいっぱいです。
うちの職場の休みはカレンダー通りですが、愛知の取引先さんはトヨタに合わせて2週間も休むようです。豊田市のメーカーじゃなくてもトヨタに合わせるのか!と仰天しました。

それでは、さっき読み終わったばかりの本の感想いってみよー。

永江一石『聞くは一時の恥 永江一石のなんでも質問 なんでも回答 メルマガベストセレクト 2012-2013』


永江さんのメルマガが、ついにKindle化!
私はメルマガ購読してないんですが、ブログはいつも読んでいるのです。
そういえば永江さんのブログ、私が読み始めた頃は「More Access,More Fun!」っていう名前だったと思うんやけど(その名前でブクマに入ってる)、気づかんうちに「More Access! More Fun!」に変わってました。

ネットショップで働いてる立場からの共感

永江さんの仕事は、ネットショップやネットサービスのコンサルです。
私はネットショップの制作として働いているので、「わかるわかる!」とひざを叩きまくりながら、この本を読みました。

弊社は永江さんがコンサルについてるお店よりも、はるかに規模が大きくなっているので、永江さんのアドバイスが必要な段階はすでに越えている。だからこそ、永江さんのアドバイスは当たってる!ってわかるの。売れないショップさんには、売れない理由があるんですよね。

実は数年前、以前の制作会社で一緒に働いていた人から、こんな電話がかかってきた。
「とりさん、ネットショップってどうなんすか。誰それさんみたいに、子どもが小さくて働きに出られないような人が、育児や家事の合間にちょちょっと手伝えるような仕事したいんですよね。ネットショップならいけるんじゃないですか」
無理です。ネットショップを甘く見すぎです。

永江さんのブログや本にも書かれているように、ネットショップって競合が死ぬほど多いんですよ。その大半は「家事や本業の合間にちょちょっとやってる」くらいの規模なので、趣味のレベルを出ない。多分ヤフオクと変わりない。

弊社の制作チームにも、副業として自分のネットショップをつくって運営してる人がいます。
自分で市場調査して取引先を開拓して撮影してデザインしてコーディングして、自宅から発送して、お客様対応もやってはるわけです。会社の昼休みとか、週末とかに。もちろん生活できるような売上は出てない。本業の方が忙しいから。
ネットショップで利益を上げるのって、商品を買ってもらうのって、大変なことなんです。

楽天とかで検索するとわかるけど、大半のお店は、メーカーさんから提供された商品画像をそのまま載せてる。商品の詳細情報もメーカー情報そのまんま。使用感とか、商品の利点やイメージとか、そういう踏みこんだ内容をまったく書いてない。
それじゃあAmazonの倉庫にストックされてる商品を買うのと大差ないよね。

前にも書いた気がするけど、弊社や、弊社と売上規模の近いショップさんは、ほぼ例外なく、自社で商品を撮影してるんですね。
自分たちで実際に商品を見て、触って、その商品の魅力を引き出せるレイアウトを考えて撮影して、画像補正して、イメージが湧くような文章を書いて、サイズもメーカーさんが提供してない部分まで自分たちで測ったりするんです。
メーカー画像をそのまま載せてるようなショップさんとは、商品にかけてる手間が全然ちがうんですよ。

んで、弊社の場合、起業した上層部のメンバーが「営業やリアルショップ運営などの経験を積んだのち、Web系へ転職し、デザインやコーディングやプログラミングやディレクションを身につけた」という人たちなので、営業も仕入れも技術的な制作も全部自分たちでやることができたのです。
永江さんがこの本の中でも指摘されているように、技術的なことを自分でできない場合は金を払って外注しないといけないし、まずどんなサイトを外注すればいいかもわからないので大変です。

ネットのビジネスモデルのご相談で共通して言えることは、小資金で始めるならば技術力や知識が自分に全くない人は無理! ということです。

本当にね、世間の反応を見てると思うんだけど、ネットショップが簡単だと思ってる人って大勢いる。
アフィリエイトのお小遣い稼ぎと一緒くたにしてはるんでしょうか。

余談:ブログについて、永江さんがこんなこと書いてはった。

1日千人以上の来訪者を集められるブログはおそらく0・1%もない

そんなに少ないの?!
(かくれんぼ戦略では、1日の訪問ユーザ数は900〜1000くらいです)

安野モヨコ『監督不行届』


エヴァの総監督・庵野秀明と結婚した安野モヨコによるエッセイ漫画。
紙で読んだことあったんですが、面白かったんでKindleでも買っちゃいました。

オールドタイプのオタクとの結婚生活

久々に読んでみて、改めて思ったんやけど、やはり面白い。
ただのノロケにならないよう、面白い読み物になるように注意して描かれているのがわかる。

でも、この漫画で描かれている「オタク」って、オールドタイプのオタクだよなと思いました。
庵野秀明の年齢のせいでもあるんだけど、「オタクとしての基礎知識」として扱われているネタが、ことごとく古い。
ファッションに対して完全に無頓着で、いったん着た服は何日も着たまんまで風呂にも入らず、カバンのかわりに紙袋を愛用し…そんなオタクは今や数少ないと思う。

個人的に1番好きなのは、最後の方でカントクくん(庵野秀明)が、ロンパース(安野モヨコ)に対して、「お前は必死に抵抗しているようだが、とっくにオタクになってしまっているのだよ!」と言い渡す場面です。「あきらめろ」のあたり。

余談:これから読む本

Kindleストアで、GWのセールが始まりましたよ…。
セールに慣れすぎちゃったのと、買いまくって積ん読しまくることに疲れてしまったので、去年よりは買う量が減りました。でもやっぱり買っちゃってるけど!


網野善彦を読んでみようの巻。


前から興味があった1冊。
「ただひとり犀の角のように進め」って表現は、岩波文庫の『ブッダのことば(スッタニパータ)』によく出てきた気がする。


米原万里のエッセイが安くなってたよ!
この本は確か弟が持ってたと思うんですが、自分でハイライトつけながら読みたいし、ぽちってしまった。