Kindle書評『脳人形の館』と『来たれ!ハマ東マンドリン部!』

先日のKindle1周年杯の期間中は、ちょうど体調を崩してました。またか!
身内からスペランカーと呼ばれて久しいです。

安静中に、Kindleで読書してました。じっと寝たり座ったりしてる時は、読書が1番ラクですねー。

というわけで、この企画に参加していた作品の感想いってみよー。
(他にもダウンロードしてるけど、まだ読み終わってへんねん…)

牛乃あゆみ『脳人形の館』


以前からちょくちょく紹介している、牛乃あゆみさんの本です。

この『脳人形の館』、ホラーっぽいな…と思っていたので、怖がりのとりさんは今までスルーしてました。でも、牛乃さんがKindle1周年杯に書いてはった紹介文を読んでみて「あ、いけるかも」と感じたので、ついに手を出したのです。

亡き親友が遺した、禁断の研究

時は1970年代。大学で、かつて共同研究をしていた親友クリフが亡くなり、主人公のピーターは彼の館を訪れる。
7年前、妻のヘレンを亡くしたピーターが共同研究を解消したのち、クリフは大学も辞めて、人里離れた不気味な館に引きこもってしまった。
クリフの遺言を受けて、彼の館をひとり訪れたピーターが、そこで目にしたクリフの「研究」とは…。

露骨なJUNEではなく、そこはかとなく耽美なお話なので、BLが苦手な人でも読めるんじゃないかなー。
(ただ、BLが苦手だったり嫌いだったりする人は、男同士の精神的な結びつきを描写されても全然楽しくないかもしれないが)

京極夏彦の『姑獲鳥の夏』とか、萩尾望都の『マージナル』とかを思い出した。ひとりで引きこもって、他の人から理解されない研究、倫理的に問題のある研究、はっきりと禁止されている研究を続け、ついに結果を出してしまう男。そう、クリフのような。
そういえば、『姑獲鳥の夏』の久遠寺牧朗も、『マージナル』のイワンも死んじゃうよね(死ぬというか殺されるというか)

最後がどうなったのかは、はっきりとはわからなくて、余韻で想像させる感じの終わり方です。

牛乃さんの説明によれば「美老人萌え」の話なんだそうですが、登場人物のモデルとなった俳優を知らないので、まったくイメージできないまま読んでしまいました。
ピーター・カッシングと、クリストファー・リーだそうです。
Google先生に聞いてみよう!

ドラキュラの画像多いな!

晴海まどか『来たれ!ハマ東マンドリン部!』


フリーのライターとして、精力的に作品を発表しつつ、「きんどう」でも文章に関するゲスト連載をされたりしている、KDP界隈で有名な晴海まどかさんの本。
ホラーの作品のイメージがあって手を出していなかったのですが(またか!)、ホラー以外の作品もいっぱいあるから読んでみようというわけでダウンロード。

普通すぎる高校生の僕と、廃部寸前のマンドリン部

ぼーっとしていて、特に秀でるものもなく、悲しいほど地味で普通すぎる主人公の高校生が、廃部寸前のマンドリン部の部長をやっていて…というところから話は始まります。
ひょんなことからSFな能力を手に入れても、やっぱり大したことはできない。
しかし、彼のやる気のなさをよそに、廃部の危機や幽霊騒ぎ、放火事件など、さまざまな出来事が起こります。

『脳人形の館』よりも、こっちの方が怖かったです。怖かったというか、どきどきした。放火犯のくだりがね。

私は楽器が全然できない人なのですが、大学にマンドリン部があったのを思い出して、懐かしくなりました。
確かにコントラバスもあったよなー。
黒髪ショートカットのほっそりとした知り合いの子が、後ろの方でコントラバス弾いてて、前の方の列では黒髪ウェーブの小柄な知り合いの子が、前のめり気味になりながらマンドリン弾いてた。そうだ、マンドリン部の定期演奏会に行ったことあるんだった。懐かしい。

何事にもそこまで情熱を燃やせなくて、勉強の成績も軒並み5段階評価の3が並ぶような普通すぎる生活って、まったく想像できないけど、つらいんだろうなぁ、と思った。
(高校時代のとりさんは、得意教科で100点を、苦手教科で40点をとるという好き嫌いの激しい学業ライフを送りました)
(あとは今と同じように、小説書いたり、絵を描いたり、日常4コマ漫画を描いたり、本を読んだりすることに情熱を燃やしてた)

そりゃー九条さんも、お前何しとんねん!って関西弁でツッコミ入れますよ。
九条さんって、自分は転校してきたばっかりなのに、転校先の生徒(仮にも部長)に「モブ」ってあだ名をつけるあたりが、あぁ関西…って感じですね。こういう風に、他府県でも関西弁でバリバリやっていくような人は、容赦ないのです。遠慮とか、ないのです。
(関西人にもおとなしい人、ひ弱な人は大勢いるので、九条さんみたいな人ばかりではありません)

私は普通の学園モノとか、ひとりひとりのキャラがはっきり立ってる話とか、なかなか書けないので、素直にすげーって思いながら読みました。いろんな事件にも、主人公の心境にも、ちゃんと起承転結があって、さわやかな読後感。

余談:紙の本もたくさん読みたい

捨てたい病なので、紙の本は極力買わないようにしているのですが、たまにたくさん買いたくなるのよね!
それにKindle化されそうにない(あるいは相当時間がかかりそうな)本って、いっぱいあるもの。ジャンルによっては、全然Kindle化されてないこともありますよねー。英語版だけKindle化されてる、とか。

というわけで、先日のお祭りでたくさんKindle本を手に入れたのに、紙の本もいっぱいほしくなっている今日この頃です。
とりさんは返却期限を気にするのが嫌なので、図書館は使ってません。印税を払いたいので、なるべく新刊で買ってます。お金、下ろさなきゃ…。


科学に佇む一行読書で見かけて、気になっている1冊。


こんなもん、好物に決まってんだろ!(じゃあなんでまだ買ってないんだよ)


目の見えないスーダン人男性が、日本で日本語と鍼灸を学ぶ。すごい人なんだけど、本もすごく面白いらしい。

他にもいっぱいあるんだけど、何回かに分けて買った方がいいかなぁ。ううん、やっぱりほしい本は全部まとめて買った方がいいかな。とりあえず、Amazonギフト券の残高が全然足りないということだけはわかりました。