Kindle書評『「働き方」を変えれば幸せになれる?』『迷宮百年の睡魔』『ベル デアボリカ』その他

1ヶ月以上も書いてなかった!お久しぶりのKindle書評です。

物欲の薄い日々を送っており、Kindleも以前のようなペースでは買わなくなりました。おまけに先月は2回もライブ行ったし、新幹線の中では爆睡してて全然読書してなかったもんで。

でも、月に5冊以上は買ってますんで、そろそろまとめて感想の記事など。
いってみよー。

後藤和智『「働き方」を変えれば幸せになれる? (平成日本若者論史)』


確か、ついったーで回ってきた常見陽平の記事で紹介されていた本。
田村耕太郎、谷本真由美(メイロマさん)あたりの、最近よく見かける「日本人よ、もっと海外に出ていけ(むしろ日本なんて捨てていけ)」という主張をしている人たちとか。
確信犯的に書かれた『下流社会』の三浦展とか、しばらく前から売り出してきた社会学者の古市憲寿とか。
そのへんを紹介しながら、ここ20年くらいの日本における若者論の変遷について論じています。

日本で生きやすくする方法を考えないのは、なぜ

硬い文体で読みやすかった。論文を読むようなもんだと思うと、すごく読みやすい。
論文は、小説とちがって、「文体を楽しむ」「クセを楽しむ」みたいな遊びがないので(むしろそんなものは邪魔)、逆にラクなのです。
誤字も1ヶ所しか見当たらなかったし。

低成長の日本という現状を諦観とともに受け入れて「幸せ」な若者たちとか(古市憲寿)、日本はファッキンな国だというdisりとか(メイロマさん)、もっと海外でワクワクしようぜ!というあおりとか(田村耕太郎)とか。

「日本は駄目だからよそへ行こう論」か、
あるいは「日本はどうにもならないからあきらめて身近な幸せを生きよう論」か。
そこから、「日本の問題点を直しながら、どうにかして生きていこう」みたいな話が出てこないのはなんでだろうね?

という風に私は読みました。

面白かった部分をちょろっと引用してみる↓

谷本にしても田村にしても、日本の社会のシステムのいいところを生かしたり、あるいは地道に問題点を解決していこうとするスタンスは見受けられない。一足飛びに「グローバル」な、あるいは「世界を迎え撃つ」ための考え方を導入して、グローバル化時代の中でいかに「自分」(言説の受け手)が生きていくかということばかりが協調されるのである。そしてこのような態度のもとでは、日本の現状に対しては冷笑的にならざるを得ないのが常だろう。

既存の社会の問題の解決や、自らの置かれた状況に対して法律に則った解決を求めることは、「グローバル化」を訴える論客からすれば国家に依存したがる「甘え」として捉えられ、また「新しい働き方」を主張する論客にしてみても経済という考え方から自由になれない行動として冷笑されがちだ。しかしこれらはれっきとした市民・国民固有の権利であって、正当な行為である。

森博嗣『迷宮百年の睡魔―LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUS―』


森博嗣の本の中では、これが1番好きです。
といっても、私は全著作を読んでるわけじゃないけど。

私もロイディがほしいです

生きるとは、死ぬとは、人間とは、何なのか。
いろんな境界がゆらぐ。面白いSFなのです。

相変わらず、黒髪で色白で超美人で理系で天才という、森博嗣の作品ではよく見かけるタイプの女性が女王として登場するんだけど(ワンパターンとも言う)、それ以外は好きな話です。
森見登美彦も「黒髪の乙女への片思い」という点では似たようなワンパターンなのに、森博嗣だとなんか苦手なんだよな…。

ちなみに、この本は『女王の百年密室』の続編なので、未読の人はこちらからどうぞ。

スズキユカの手で漫画化もされてるんだけど、こっちはKindle化、まだみたい。
どうやら絶版なので、せっかくだからKindle化してほしいのう。

坂田靖子『バジル氏の優雅な生活』


Kindle化、待ってたよー!とても好きな漫画です。
坂田靖子は、ほのぼのとしたコミカルなもの、ファンタジー、シリアスなもの、さまざまな作風を持っているのですが、これはほのぼの系(時々ちょっとシリアスかも)

ビクトリアがお気に入りです

19世紀イングランドを舞台に、社交界きってのプレイボーイ、バジル・ウォーレン卿の物語が展開する。
といっても、『源氏物語』のような、めくるめく恋愛の話じゃない。

ちょっとした事件が起こって、それをバジルが解決したり。
堅物の親友をからかったり。
他のカップルの恋を成就させたり。
面白い人物と出会って、一緒に出かけたり。

バジルの元で働くようになる少年ルイの成長や、ルイとバジルの信頼関係が築かれていく様子とか、そのへんも楽しい。

個人的に好きなのは、変人ビクトリア(ヴィクトリア)です。
ビクトリアが登場する2巻↓

ビクトリアとアフリカに行く3巻↓

全5巻で終わっちゃってるんだよなー。もっと読みたいのに。

坂田靖子『ベル デアボリカ』


Kindleストアで存在を知った漫画。全4巻。

大国に挟まれた小国の若き跡取り(城主)と、とある魔法使いの物語。
実はまだ4巻を買ってません。
うっかり先にカスタマーレビューを読んでしまったら、ささやかなネタバレに遭遇して…(´;ω;`)

読みかけの本、未読の本

内田樹、釈徹宗『現代霊性論』


私が「編集長」というあだ名で呼んでいる知り合いは、忘年会でお会いするたびに軽妙な語り口で笑わせてくれるのですが、よく本を読む人で、ネットではいろいろと興味深いことを書かれているのです。この人の考えていることは何らかの指針や判断基準になる、と思ってるの。
そんな編集長が、最近ついったーで紹介していたのが、この本でした。

まだ冒頭部分を読みかけただけやけど、面白そうである。楽しみである。

野尻抱介『南極点のピアピア動画』


前から興味があったSF。8月のセール中にぽちったのに、まだ読めてない!

蛇蔵&海野凪子『日本人の知らない日本語 2 爆笑! 日本語「再発見」コミックエッセイ』『日本人の知らない日本語 3 祝!卒業編』


1巻目が面白かったエッセイ漫画。
今まさにセール中なので、まとめて2~3巻も買ったよ!

読書に関する近況

以前ほど本を読めておりません。前が読みすぎだったとも言えるのだが。

Kindleの端末自体も、3週間くらい放置してました。
なんせ文字の本を読むだけなら、かぎゅうさんのKindleアプリで事足りるからさ。
漫画を読む時は、さすがにKindleを使うんですけど、最近漫画を買ってなかったもんで…。

さっき『日本人の知らない日本語』を買ったので、3週間ぶりにKindleを出してきたら、充電まだ8%残ってました。とっくに切れてると思ってたのに、意外と残ってた。
Wi-Fiを切った状態だったので、あまり消費せずに済んだようです。

部屋の模様替えの準備中なので、紙の本もさらに手放した。
本棚のかわりに使っていたカラーボックスも、とうとう部屋からなくなりました。

今週末の京都ライブが終わったら、もう来年まで(へたをすると猫森2014まで)ライブに行く予定もありませんし。
読書の時間も、また増えるかもしれないですね。
その前に百合小説の続きを出せと言われそうですが。まだ1文字も書いてないよ!

ひとまず、持ち物を減らして、身の回りの環境を整える所存です。