Kindle書評『RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた』と『RDG4 世界遺産の少女』、ほか講談社のセール

Kindleストアで、講談社のポイント30%還元セールがスタート!
漫画も小説も新書も対象ということで、先日買ったばかりのAmazonギフト券が瞬殺されそうな勢いです。買いすぎないように気をつけてても、読みたいなーって思ってた本はこういう機会にぽちっちゃうから…。

ですが、今日は講談社以外の本の感想です。
セールが始まる前に買った本やからねー。

荻原規子『RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた』


RDGシリーズ3巻目。
勢いづいてそのままぽちっちゃった。

学園を舞台にした闘争が、徐々に姿を現す

夏休みといえば、海か山へのお出かけが定番のコンテンツでしょ?
そんな感じで、友人から戸隠山へ誘われた主人公、泉水子(いずみこ)。
身内の人々から「きみは行くべきじゃない。実家へ帰れ」と引き止められながらも、私は今までの過保護にされてきた私じゃない、自分でも動くんだ!と主張して戸隠山へやって来た泉水子ですが、案の定、事件が起こります。

水面下で進行し、学園を二分する闘争とは何なのか。
その中で、泉水子が戸隠山へ行ったことは、どんな意味をもたらすのか。

ただ、彼女なりにがんばっていても、いまいち抜けている泉水子さん。そのおかげで、読者も泉水子に合わせて、ちょっとずつ物語の奥にあるものが見えてくるし、理解しやすいわけですが。
陰陽師やら神霊やらが跋扈する作品世界の中で、「秘めた能力を持っているけど、そのせいで過保護に守られすぎていた、普通の臆病な女の子」。普通すぎてちょっと気の毒に感じる部分もある。もうちょっと他人と渡り合えるように育てた方がよかったんじゃ…と思わなくもない。

荻原規子『RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女』


間髪入れずに4巻もぽちったよ!

泉水子と姫神が抱えているもの

ついに、泉水子の血筋に憑いている「姫神」の正体と目的らしきものが明らかに。
藤崎竜の『封神演義』に出てくる誰かさんを連想したのは私だけじゃないと思う。目的は全然ちがうけど、やってることはちょっと似てる。

そして、やっぱり最後の方で泉水子、やってしまった感じ。敵を警戒させてしまいました。このへんが普通の女の子。相手を油断させよう…みたいな計算が働かなくて、言わなくていいこと言っちゃう。
迫り来る学園祭が怖いですねー。

…読み返してみたら、泉水子の悪口を書いてるみたいに見えるけど、ち、ちがうよ!
こういうお話って基本的に、

  • 実は主人公には秘められた才能があった
  • 実は主人公は、その筋の名家の生まれだった

っていう設定があるじゃないですか。

泉水子だって姫神が憑く血筋の生まれだし、だからこそ神社で大切に(過保護に)育てられてきたんだし、人に擬態した人ではないものを見抜く能力を持っている。

だからこそ、普通の人間らしく迷ったり、とまどったり、昔のアイドルみたいに「普通の女の子に戻りたい(普通の女の子として生きていきたい)」的なことを感じたりしながら成長していかないと、話が面白くならないよなー、と。

ただの超人の話では、「へー」で終わっちゃうよね、と最近思うのです。
完璧じゃないから、欠けているからこそ、面白くなる。

余談:講談社のセールでぽちった顔ぶれ

ギフト券の残高をチラ見しながら。

京極夏彦


京極夏彦の小説。榎木津礼二郎が大活躍する番外編的なシリーズ。
『姑獲鳥の夏』に始まる妖怪シリーズに比べて比較的明るく、勧善懲悪で読後感もすっきりしてるから、Kindleでもほしかったのです。
1000円という価格に恐れをなして、ずーっと様子をうかがってたんやけど、ポイント還元で実質700円になったため、ぽちっとな。

惣領冬実


以前、立ち読みしたことのある漫画。1〜2巻をぽちってみた。
いやー、出てくる単語や小物に時代を感じるわー。ベル(恐らくポケベルの略称)、パー券(パーティー券)…すでに私の世代ではポケベルなんてほぼ死滅してたし、バブリーな空気も小学生の頃に終わりを迎えたので、懐かしさとかは全然ない。

主人公たちが醸し出す、切なくヒリヒリした空気も、牧歌的にすら感じる。そう、尾崎豊っぽい世界に思えるのね。
私の世代はもう、校舎のガラスを割って、そこにたたずんで自分に酔えるような感じじゃなかったから。知り合いの男の子を殺して、首を校門の前に置いた酒鬼薔薇聖斗の世代だったから。
同級生が真顔で「殺すぜ」なんて言っても、『MARS』の登場人物のように「あいつ、まじでやばいよ…」なんて青ざめてくれる人は、もういない。


そんなヒリヒリした純愛漫画を描いていた著者が、がっつりチェーザレ・ボルジアの漫画も描いていて、絵柄の進化にびびるばかりです。
1巻だけ読んで止まってたから、この機会に2巻目もぽちった。
チェーザレがどうなるのか知っているだけに、どんな風に描くのか気になるわー。

といいつつ、今のところは『天冥の標』3巻目を読んでます。もうすぐ終わりそう。