Kindle書評『かげふみ』と『「中卒」でもわかる科学入門』

だんだん、家でPCを使えない季節が近づいてまいりました。暑さのせいです。
梅雨は失われてしまったのだ…京都、連日35度超えってどういうことだYO!

今週末は、Kindleを持たずに彼氏んちへ。
かぎゅうさん(iPod touch)のKindleアプリで読書してます。読みたい本だけダウンロードして、読み終わったら再びWi-Fi接続してハイライトつけた部分を同期。あら、思ったより快適。
それに、Kindleはタッチパネルの精度がいまいちなので、Apple製品のKindleアプリの方が、ハイライトもつけやすいです。Kindleは安いから、しょうがないね…。

さっそく、かぎゅうさんで読んだ本の感想いってみよー。

針とら『かげふみ』


谷山浩子の歌「よその子」をモチーフにしたKDP本です。
やったね!ついに私以外の人からも、谷山浩子の本が…!
(正確には、谷山浩子の歌というより、歌を使った動画にインスパイアされたらしいけど)

自分の影とふたりきりの男の子

タイトルを見て、てっきり「影ふみ」がモチーフなのかと思ったのですが、「よその子」をモチーフにした本です。
(内容紹介やあとがきで「よそのこ」と表記されてますが、正しくは「よその子」ですね)

とても読みやすいです。クセがなくて、すんなり読める小説。
ただ、「よその子」なので、明るく楽しい話ではない。
親に虐待されて行き場を失った男の子が、自分の影だけを連れて、ひとりで街をさまよい歩く。その様子を、影の視点から淡々と描いた話です。
淡々としてるけど、男の子はもちろん何も感じないわけじゃない。泣きわめいたり叫んだりするかわりに、言葉にできない思いをこめて、だんだんと自分の影を踏みつける。そのたびに影は、痛い痛いよと声を上げる。

「よその子」のように壮大な救いのラストはありませんが、悲劇的なラストでもないので、悲しい話が苦手な人でも読めるんじゃないかなー。ドラマチックなわかりやすい終わり方はしないけど、男の子は影を連れて、また歩き出す。

2ヶ所、まったく同じ誤字がありました。開け閉め?開け閉めて?どっち?

2013年6月16日21:00追記

ブログ公開後の反応など。

小飼弾『「中卒」でもわかる科学入門 ”+-×÷”で科学のウソは見抜ける!』


有名ブロガー・小飼弾の著作。またぽちってみた。
紙の本だけだった時は買ったことなかったのに、Kindle版だと買う気が起こる不思議。多分、Kindleだとネット感覚で読めるから。

民主主義社会に生きる私たちは、科学者が暴走しないかチェックする義務がある

科学はそんなに小難しいものじゃないよ、科学の素養は誰にでもあった方がいいよ、と説く本です。
ハイライトつけたので、いくつか紹介してみる。

太陽電池などの進歩、普及によって、太陽エネルギーを安価で効率的に取り出せるようになれば、エネルギー問題は解決します。私はこの過渡期を、短ければ10年、長くても25年くらいだと見ています。その後は、いやでも「パケット放題」ならぬ「エネルギー放題」の時代になるでしょう。

このへんの分野、私は全然詳しくないんですが、まじですか。

これは、本物の科学者と、偽物を見抜くポイントでもあります。
本物は「私のことを疑ってください」と言い、偽物は「私を信用してください」と言うものです。

科学者に限らず、他の分野でも応用が効きそうなポイントだw

疑似科学はわからないからこそ、人を惹き付ける。どこかで聞いたような科学用語を組み合わせてはいますが、どれもきちんとした科学的説明ができないものばかりです。

たとえば、水にありがとうと言うときれいな結晶ができるとかいうアレ。安野モヨコが『美人画報』シリーズで「皆もこの本読んだ方がいいよ。私も気をつけます」などと大絶賛してて、ものすごくがっかりしたのを今でも覚えてます。

巨大プロジェクトはうまくいくことが前提ではなく、「うまくいかないこと」を前提に進めるべきなのです。

原発についてのくだりで登場した一文。
もちろん、うまくいくこと前提で話を進めてしまって失敗したのが現実の原発である。

私たちは、何が役に立つのかを事前に知ることはできません。

古今東西の科学的な新発見や新技術が、どのような経緯で発見され、どのように活用されているかを紹介し、「役に立つ科学の研究だけにお金を払おうとしても、何が役に立つのかを事前に知ることはできない」と。
学校の勉強と一緒ですね。

ただ、科学の研究にはお金がかかる。「仕分け」で研究資金を分配しようとしても、何が役に立つのかなんてわからない。お金がないから、お金をくれる団体に有利なことを発言する御用学者だって生まれてしまう。
最後の方では、小飼弾が普段から主張しているベーシック・インカムの話になっていきます。最低限の収入があれば、科学を「お金のための仕事」ではなく「好奇心で研究する趣味」としてやっていけるかもしれないよね、と。

民主主義を標榜する現代日本に生きている私たちは、ひとりひとりがもっと科学の素養を身につけて、科学者が暴走しないかチェックする必要がある。なぜなら、法律を制定するのは政治家だけれど、その政治家を選ぶのは私たちだから。

余談:最近の大人買い漫画

犬子蓮木さん大絶賛の、ピアノ漫画をぽちりました。
Kindle版で、1〜5巻まで出てるよ。

元ピアニストの母親から、正確無比な弾き方を(虐待まがいの教え方で)叩きこまれ、母の死を契機にピアノが弾けなくなってしまった天才ピアニストの中学生。
でも、エネルギッシュで規格破りなヴァイオリニストの女の子と出会って、彼は再びピアノを弾き始める。亡き母の呪縛に苦しみ、闘いながら…。
続きが気になるー。

ちなみに、ピアノ漫画といえば『のだめカンタービレ』が圧倒的に有名なのですが、のだめが出る前は、さそうあきらの『神童』を愛読してました。こっちもKindle化されてるのね。