Kindle書評『ヴァンダル興亡史』と『追憶のシャーロック・ホームズ』

現在のKindle蔵書数、158冊。
漫画や無料本が少ないことを思うと、かなり読んでる感じです。
Kindle以前・以後で、読書量に劇的な変化が生じました。

「その割にカードの請求額は減ってるわー」と思ってたけど、よく考えたら私、Amazonアソシエイトで入ってきたギフト券を支払いに遣ってるからだー!
ブログ経由でお買い物いただいた皆様、ありがとうございます<(_ _)>
おかげさまでKindle沼の燃料は好調です。

今回のKindle書評は、ヨーロッパを舞台にした本です…大雑把すぎる!
(それくらいしか共通点がない)

松谷健二『ヴァンダル興亡史 地中海制覇の夢』

5世紀の中頃、地中海を制覇しながら、またたくまに滅んでしまったヴァンダル族についての本。
なんと紙の本は絶版です。Kindle化ありがとう!

稀代のリーダーが出て繁栄→子孫が凡人でガッタガタ(よくあるパターン)

最初はいろんな民族が次々に出てきて、生活難から故郷を離れてあっちこっちへ移動しては原住民とぶつかって戦ったり、分かれたり合流したりしてるので、めまぐるしいです。
ちょっと退屈かもしれないけど、そのまま読み進めると、やがてヴァンダル族が強大になり、国を持つまでになります。

390年頃、ヴァンダル族の稀代のリーダー、ゲイゼリックが誕生。
戦闘に長け、交渉などの頭も切れるこの男がやがて王となり、地中海王国を築くのですが、ひ孫ゲリメルの代に王国は滅んでしまいました。
偉大な父の息子は、父ほどの才能を受け継いでおらず…とか、戦士としての才能はあったけど性格がアレだったので人望はなく…とか、戦って国を築いた祖先と異なってぬくぬく育ったのでひ弱だった…とか、よくあるパターンが続き、100年後には国がなくなっていたわけです。

なんか…旧約聖書物語を読んでる時も、同じようなことが…。
(人格も能力もすぐれ、信心深く神の覚えもめでたい王がいて栄える→駄目な王が出てきて、人々も神への畏怖を忘れ、天罰のように国は滅ぼされる的なアレ)

歴史の本を読んでると、
「あぁ、似たようなパターン…!これは滅亡フラグ…!
なんて思うわけですが、あとから言い立てても、どうしようもないよね。
だって、その時にはわからないこと、気づかないこと、気づいても動かしようのないことが、いっぱいあるから。
きっと未来の人たちも、私たちが今あちらこちらで書き残しているものを読んだり、この時代を歴史として学びながら、「あぁ、なんでこんなことするんだよ…!」とか言ってるはずですよ。

ヴァンダル族の他にも、ローマ帝国の周辺を荒らした民族はいたのですが、たまたまヴァンダル族は当時の知識階級(カトリック僧侶とか)がいる場所を荒らしまくったために、とんでもない蛮族としてその行いを書きとめられ、後世に伝えられてしまったのだそうです。
(ヴァンダル族がカトリックと異なるアリウス派だったのも一因)
だから今でも、ヨーロッパにおけるヴァンダル族の印象は悪く、ヴァンダリズムという言葉の起源にもなっていると。

最後に関連年表が載ってます。
紀元前2世紀の民族移動から始まって、534年にヴァンダル王国滅亡。
あぁ、遠い…。

牛乃あゆみ(ホズマー・エンゼル)『追憶のシャーロック・ホームズ-ワトスン博士最後の告白- 』

女性向け同人誌のKDP本です。著者はあの『王殺し』の牛乃あゆみさん。
(翻訳小説風なので、著者名はホズマー・エンゼルになっており、それを牛乃さんが翻訳した…という体裁)

レビューや紹介記事が、いくつか出てるよ!

読みやすく面白い冒険活劇

最初は、「おぉ、本格的だなぁ。でも私、シャーロック・ホームズ読んでへんしな…」と思って手を出さずにいたのですが、ホームズ知らない人でも読めるよ!ということだったので、ぽちってみた。
とりあえず、「シャーロック・ホームズは、ホームズとワトスンがタッグを組んで事件を解決するシリーズ」程度の認識があれば大丈夫です。読めます。「モリアーティがホームズの宿敵」というのも知ってると、なおよし。てか今ここで書いたから大丈夫。知らない人も読めるよ。

これ、腐女子向けの同人誌とは思えない出来です。面白いです。
(以前も『王殺し』の書評で書いたけど、萌え重視でストーリーや文章のひどい話も大量にあふれているのが、同人誌の世界)

『追憶の〜』は、翻訳小説風に仕上げたというだけあって、漢字とひらがなのバランスとか、表記の仕方とかが、本当にそれっぽいの。子どもの頃に読んだ英語圏の翻訳小説って確かにこういう文章やったわー!って感じ。
ただ、1ヶ所だけ誤字というか消し忘れを見つけた。アンリがワトスンと外出先で話をするシーンです。

私はミステリを書けない人間なので(ミステリ読んでる時も犯人探しとかトリックの仕掛けとか一切考えない)、こういう謎解きや冒険活劇を書けるのはうらやましいです。内容も、読んでて神経がすり減るようなミステリじゃなかったし、すんなり読めた。
(先日の記事にも書いたけど、最近本当にミステリが読めない。しんどい)

適度にドキドキしながら読める冒険活劇だったのも、ありがたかったですよ!
(『新世界より』の上巻を読んだだけで悪夢を2回も見て、続きを買えなかった怖がり屋さんは私…)

同人誌をKindleで出すことのメリット

新しいガジェットという風に見られているせいなのか、いまだにKindleユーザは男性が多そうな印象です。
「女性同人勢が、もっとKindleに参入してくれたらなぁ」
というのが、私と牛乃さんの共通見解です。

そうさな…同人誌をやってる人に、Kindleのメリットを言うならば、

  • 印刷代に悩まなくていいよ!リリースにかかる費用は、タダだよ!
  • ePUBでの原稿作成は、初歩的なHTMLの知識があれば簡単にできるよ!
  • 在庫に悩まなくていいよ!在庫持たなくていいし追加発注しなくていいよ!
  • 全国・全世界に、梱包費やら送料やら気にせず発送(発信)できるよ!
  • 読む人は、スマホやタブレットで読めるから、親バレしないよう同人誌を隠す…みたいな心配がないよ!
  • 地方に住んでるオタクも、手軽に買えるよ!

あたりですかね…。
二次創作はグレーゾーンだから厳しいやろけど、オリジナルの創作は大丈夫やし。

残念ながら漫画のデータ作成はわかりませんが!
(他のサイトに詳細いろいろ載ってるんで調べて下さい)

あと、牛乃さんの新刊を楽しみにお待ちしてます。