谷山浩子のライブで、「マギー」をリクエストしたい理由

久々に谷山浩子の記事を書くよ!
タイトルそのまんまです。

谷山浩子のライブでは、お客さんのリクエスト曲を歌うコーナーがあります。
客席からのリクエストを受けつけて、その場で照明さんや音響さんに曲のイメージを伝えて、分厚いファイルから楽譜を抜き出してきて、ぶっつけ本番で演奏しながら歌うの。
これが猫森集会のCプログラムになると、オールリクエストなんですよ!
しかもCプロの場合、ゲストとの共演なので、ゲストの人は知らない曲をいきなり演奏することになるという…。
(1番ではゲストがその場でコードを書き取って、2番から演奏に参加するなど、すごい光景が見られるらしい。平日のライブなので行ったことない…)

このリクエスト権、とりさんはいまだ手にしたことがない。
でも、もしリクエストのコーナーで当たったら、リクエストしたいと思い続けている歌があります。
それが、「マギー」。

谷山浩子「マギー」ってこんな歌

『天空歌集』というアルバムに入ってます。1993年発表。
現在、定価で手に入るのは、紙ジャケットの復刻版です。

ちなみに、このアルバムのひとつ前が、『歪んだ王国』。
このアルバムの最後を飾るのが、「HATO TO MAGI」という短い歌で、この歌が「マギー」に続いているのです。

小学生の頃、習いに行っていた英語の先生が、

「マーガレットという名前のニックネームは、マギーやねんで。日本語の名前とちがって、英語の名前は最初からニックネームが決まってんねん」

と教えてくれたのを、今でも覚えてます。
女の子の名前をタイトルにした、「マギー」。

メロディーは明るくて、透き通った、かわいらしい音の響きが印象的です。
でも、歌詞は死んだ女の子のことで、さらりとしているけど悲しい内容です。

厨二病だった当時のハートをわしづかみ

このアルバムを買ってもらったのは、恐らく高校1年か2年の頃です。
高校生でしたが、とりさんはまだまだ厨二病でした。
当時は厨二っていう言い方がなかった(あったとしても普及してなかった)けど。
ヴィジュアル系バンドに興味を持ち始めたのもあの頃だし、ゴスロリやパンクファッションに心をひかれ始めたのもあの頃。
講談社ノベルスから出てる森博嗣のS&Mシリーズや、浦賀和宏の『時の鳥籠』に激かぶれてたのもあの頃。
麻耶雄嵩や清涼院流水も読んでたし、あと数年遅く生まれてたら、まちがいなく西尾維新にハマってた。なんとなく伝わりますかね。
(本格ミステリ、ゴスロリ、ヴィジュアル系が厨二だと言っているわけではありませんよ)

そんな当時の心に「マギー」は、ぶわーっと浸透してきた。

なんていうか、厨二だった当時って、死を美化しちゃってるところがあったんですよ。アホやけど。
ジョン・エヴァレット・ミレーが、『ハムレット』の一場面を描いた絵画「オフィーリア」みたいなイメージ。
発狂したあげく、花をつむ最中に川へ転落して死んでしまうオフィーリア。
オフィーリア

恐らく若さゆえの過激さと視野の狭さで、
「恥ずかしい思いをして生きるくらいなら、死んだ方がマシ」
みたいに感じてたんだと思う。お前は武家の女か。
でもあの年頃って、恥ずかしい思いをすることの方が多くて、神経も細かったもんだから、いろいろとつらかったです。
今ではこんなに図太くなって、生きやすくなりましたが。

だから、死んだ女の子へのレクイエムらしき内容でありながら、明るくかわいらしく、そして美しい「マギー」のメロディーにやられた。
透き通った明るさのために、かえって悲しさがじわじわと連想されるというか。

「自分が死んだら、葬式で流してほしい」

高校生の頃のとりさんは、自分の将来をまるで考えていませんでした。
社会性がまるでない子どもだったので、大学を出たら割とすぐに行きづまって、若いうちにそのへんでのたれ死ぬんじゃないかと思ってた。
鬱病ではなかったけど、自分は就職も結婚もできないだろうと思ってました。
(冷静に考えたら、過保護な両親が私をのたれ死にさせるわけないのだが)

それで、自分が死んだら、葬式に「マギー」を流してほしいと思いました。
親や、当時の友達にも、自分ならこんな葬式がいいなぁという話をしました。
読経して、お焼香して、お墓に納骨して…というのは嫌なので、自分の好きな音楽で送ってほしいと。
火葬が済んだら、比叡山に散骨してほしいとも言いました。
いちいちお墓参りをしなくても、日常の生活の中で、比叡山を眺めることができるからです。

今でも、自分ならそういうお葬式がいいなぁと思ってます。
自分は恐らく仏教徒だけど、読経や葬式仏教がありがたいとは思ってないのです。
中村元の訳した原始仏教の経典を中高生の頃に何冊か読んだこともあって、そっちの方に関心がある。
だから自分の葬式なんて、自分が好きだった歌を流して、「あの人は谷山浩子が好きだったねぇ」なんて参列者に言われるのがいいと思うの。
死者を悼む生者のための儀式なんだもの。

あれからいろいろあったけど、やっぱり好きな歌なので

とまぁ、多感なお年頃に、自分のエンディングソングはこれがいい、と思ってしまった歌、それが「マギー」なのです。

あれから10年、とりさんもだいぶ強くなりました。
大学生活を通じて、人見知りをしなくなり、ツッコミの才能を開花させ、バイトを経験し、恋愛を経験しました。
就職し、仕事と人間関係に悩み、心身を病んで退職し、職業訓練で再び復活して元気を取り戻し、Web系の仕事に転職しました。
ライブで生の浩子さんを見て、生の歌声を聞いて、ファンの友達もたくさん増えました。
谷山浩子の歌の中で、好きな歌もたくさん増えました。

そんな今でも、「マギー」が好きです。
どこかファンタジックだけれど悲しい歌詞と、明るく透明なメロディー。
…「マギー」をテーマにした短編を書いて、同人誌にしてしまうほど好きです。

自分がエンディングソングに選んだ歌を、1度くらい生で聞いてみたいと思っています。

追記:「マギー」は提供曲だと教えてもらいました

ブログを読んだcatolさんから、ついったー経由で教えてもらいました!

そして、原作の漫画と、とりさんの同人誌の両方を持っている、みきさんの感想。

原作は1巻しかないみたいだし、割とあっさりした(というか短い)ストーリーなのかしら?