Kindle書評 『宵山万華鏡』と『火星年代記』他、読みかけの本を2冊

ふたつの家を行き来しているわたくしめ、自宅ではマイマイ(Windowsデスクトップ)、彼氏んちではライモンダ(MacBook Air)を使っています。
しかし年末になって、彼氏から、
「Kindle届いてから、Macをさわる時間が激減したやんな」
と言われました。Kindleばっかりさわってるー!\(^o^)/

なんせ自分でタブレット持つのはこれが初めてだったし、Kindleストアとがっちりつながってて恐ろしく簡単に本が買い足せるし、本を読み飽きたらついったー見れるし、ついったーで引用されてる記事も見にいけるし…。

父はNexus 7を絶賛し、Apple信者のブロガーさんはiPad miniを絶賛してますが、あまぞんのお世話になってきたとりさんは、当分Kindleにべったりしそうな感じです。本を買うのがラクすぎるよ、Kindle…。
使いすぎて1日に2回くらい充電してる。

Kindleのおかげで読書量が増えておりますので、Kindle本の感想は何冊かまとめて書こうと思います。
てなわけで大晦日に読んだ本、いってみよー。

森見登美彦『宵山万華鏡』

文庫化されたら買おうと思ってて、文庫化されたことにも気づかないまま時がたち、Kindleストアに出てから初めて「そういえば読んでなかった!」と気づいた1冊。
モリミー!

森見登美彦は文章がめちゃくちゃ面白かったのと、友達に猛烈プッシュされて初めて読んだ『太陽の塔』のアホさ加減にKOされたので、文庫化するたびに読み続けている作家なのです。ああいう文章が苦手な人もおるけど、私は爆笑するタイプです。

宵山万華鏡は、ギャグ路線ではなく、シリアスで、ちょっと怖くて不思議な感じ。
祇園祭の宵山をめぐり、少しずつリンクしている短編を集めた一作です。

娘を探し続ける叔父さんは、今もずっと、同じ場所にいるのかな。

レイ・ブラッドベリ『火星年代記』

さまざまなテイストの短編によって、火星と地球人との歴史がつづられていくオムニバス。SFの名作。
こちらは新版なので、旧版とは内容に若干の変更があるようです。詳しくはカスタマーレビューを参照。

私が特に気に入った短編は、この2作品でした。

  • 『二〇三三年十一月 火の玉』
  • 『二〇五七年四月 長の年月』

切ない話、悲しい話は他にもいっぱいあったけど、私が悲しかったのはこれだった。
(以下ネタバレ)

たとえば前者では、地球からやって来た神父たちが、すべての束縛や世俗の感情から解き放たれた「青い火の玉」と出会う。悟りの境地とでもいうのか、理想的な、天上の世界のようなところにいる火の玉たち。
でも、彼らは去っていってしまう。戻ってきて下さい!と泣き叫ぶ神父。

私もきっと泣き叫ぶのだろうと思った。
魂あるものすべてを救うのだという使命を抱いて、はるばる火星までやって来たら、相手を救うどころか、自分たちの方が教えを請いたくなるような存在と出会ってしまうのだから。
でも、彼らの境地にたどりつきたい、彼らとともに歩みたいと思っても、自分はそこにたどりつけない。一緒に行けない。彼らは去ってしまう。

後者は、広大な火星にぽつんと残された、とある男の物語。
人々は地球に帰ったまま戻らない。地球では大規模な戦争が起きている。
ある時、妻と子どもたちを病気で失い、男はひとりぼっちになってしまう。

男は取り残された街から材料を調達し、妻と子どもたちを再びつくりあげる。ロボットの妻と子どもたちに日々の生活やさまざまな感情を教え、彼らを本物の家族として、心の支えにして生きる。
いつか、この火星に再びロケットが来るはずだと信じて…。

そして、ある日、彼の知人が木星から戻り…。

(ネタバレ終わり)

明るい話って、基本的にないんですよ。
幻想的な話や、切ない話、怖い話が多い。

昔の小説(1950年)なので、細かい設定は古いです。出てくる女性の専業主婦率の高さ!
でも、大筋のストーリーは全然古くないのよね。名作ってそこがすごいの。

余談:読みかけの本

大晦日はこれだけでなく、他の本も読みかけてました。

米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』

あの米原万里のエッセイ、数冊しか読んだことがないので、未読のものをぽちってみた。
これは全3本が収録されていて、最初の1本「リッツァの夢見た青空」だけ読みました。

米原万里が子ども時代、プラハにあるソビエト学校へ通っていた時のエピソードと、当時の友達と30年ぶりに再会してわかったさまざまな真実…というのが大筋の流れ。

小説や漫画に感情移入しすぎて打ちのめされやすいとりさんは、

「とある村の共産主義者の家に、美人の娘がいた。
村の共産主義者の若者たちは、その家へ共産主義の勉強に集まる一方、彼女に求婚していた。
(彼女目当てで勉強に来てたんじゃないかと思われる)
しかし彼女は共産主義と対立する主張の持ち主と結婚した。
ある朝、彼女はさんざんレイプされ、吊るし首にされた状態で発見された。
彼女と結婚できなかった共産主義者の若者たちのしわざだろうと言われている」

という実話が出てきて、ぐったり落ちこんでしまいました。
こういう話は本当に苦手ですよ…orz
(この殺された娘の妹が、リッツァの母親である)

佐藤勝彦『相対性理論を楽しむ本 よくわかるアインシュタインの不思議な世界』

わかりやすくあっさり読める反面、あっさり読みすぎて頭に残らないまま、半分近くまで読んでしまった!
(ありがち)

多分それ、わかってないよね…読み終わったら忘れてるよね…。
また読み返した方がよさそうです。でもエア積ん読が多すぎて読み返せない予感。

もしかして、私が今まで相対性理論の話を何度読んでも同じような本をまた手にとってしまうのは、そのせいじゃないのか…?

読 み 返 せ 。