雪乃紗衣 『彩雲国物語 紫闇の玉座(下)』を読んだ

タイトル:彩雲国物語 紫闇の玉座
巻数:下巻
著者:雪乃紗衣(ゆきの・さい)
レーベル:角川ビーンズ文庫

はい!出ました最終巻!
仕事は定時で上がれませんでしたが、帰りに書店でちゃんと買えました。
「シリーズ完結記念のしおりが同封されてます!全5種類」というPOPがあったので、試しに1冊手にとって引っくり返してみたら、秀麗のしおりが入ってた。
おお、ちゃんとどのしおりが同封されてるか、お客さんにも見えるようにしてくれたのね。
何冊か引っくり返してみたけど、秀麗と楸瑛の2種類が出てきたので、その2択ならやっぱ秀麗だろ!と思って、秀麗のしおりが同封されてる本を選んだ。
残り3種類は誰かな。劉輝と絳攸は入ってくるよね。
最後のひとりは…誰?
まさか巻を追うごとに存在感なくなっていって、最終局面ではまるで駄目な役立たずって感じだった静蘭?
(シリーズ前半を読んでた頃は、まさか主要中の主要キャラだった彼が、こうも情けない立ち位置になって終わるとは思いもよらなかった)

怒涛の流れに感極まって泣いた

ビーンズ文庫なのに500ページ以上という分厚さ。
これはもう一気読みするしかないやろ!と思って読み通したので、寝たのは深夜2時半になってしまいました。今日も仕事だったけど。

で、この最終巻の感想。

そう来たか!
旺季の方が玉座を奪ってしまいそうな絶体絶命の展開から、どうやって逆転するのかなーというのが最大の見せ場だったと思っているのですが、なるほどねぇ。そういう方向で攻めるのか。
最終巻なのに主人公が表紙にいないけど、最終巻の多くの時間を秀麗は最後の目覚めまでの眠りに費やしていたし、最後は甘ったれで弱い名ばかりの王だった劉輝が、いかにして王の道を見つけるかという話だったしね…。

あと、これはもう、どんでん返しはないのか…と思って泣いてしまったのに、最後にどんでん返しがあったので、
「やっぱりあるんだ、このシリーズ…大事なキャラが死なないっていうのは、レーベル自体のお約束だもんね…」
と思ったのでした。
でも泣くよね。
こんだけぼろっぼろになりながら、それでも自分が見たい世界を見るために、自分にできることをするために、しんどいことをたくさん駆け抜けてきた今までを思い出すとさぁ。
しかし弓矢のシーンは、入れなくてよかったんじゃ…。

本当に読ませてくれる話だった

とか、そんな分析はどうでもいいんですよ!
8年間続いたこのシリーズ、話の中では3年もの月日が流れて、大勢の人々が出てきて暴れたり暗躍したりしまくった。
正直なところ最後の方で回収された伏線自体も思い出せないことがあって、こっそりWikipediaの登場人物一覧を見て、「あぁ、この人ね!」とか「そういえばそんなことあったね!」とか言っちゃってるんですけど。

「作者も劉輝も、徹底的に殺さない方針で行くんやな…こんだけ悪さしといて処罰されずに済むとは」
とも思ったりしてるんですけど。

でもそんなのおいといて、いやぁ、読みごたえがあった。
最後は、最後の展開は、なんだかんだ言ってシリーズの最初の頃のように皆でぎゃあぎゃあ言いながら朝廷にいるんだけど、でもやっぱり皆、その頃とはちがっていて、新しい時代をつくるのにふさわしい顔になってる。そんな感じ。
あぁぁ…。

いい話でした。
テレビのバラエティーでやってるような「イイ話」って意味じゃなくて、すごくこう、読みごたえがあって、「どこまで見せてくれるんだお前たち!よしきた、どこまでも見届けるぞ!」と思わせるような。
三浦しをんが、

「読書が趣味ですとか言えない。自分にとって読書というのは、金も時間もすべてをつぎこんだ、俺とお前の真剣勝負なのに」

みたいなことをエッセイに書いてたけど、そういう真剣勝負をするぞ!という気持ちを燃えさせてくれるような、そんな話でした。

私、デルフィニア戦記よりも、彩雲国物語の方が好きだな。

百合姫に一票

で、気持ちが少し落ち着いたので、ちょっと俗っぽいことを考えてみた。
このシリーズの登場人物がもし身近にいたら、誰と仲良くなりたいかなーとか。
うん、百合姫だな。
百合姫と結婚したいです。
秀麗は、多分一緒にいたら私の方がついていけなくなっちゃいそうだから。
飄々としていて口調もさばけている百合姫の方が、一緒にいやすいかなーって。
(現行の法律では、女とは結婚できないけどね…)
(と書いてたら、女友達から、「なんですって?百合姫と結婚するのは私よ!」って言われた。人気者の百合姫)

とまぁ、最後はしょうもないことを言ってごまかしたけど、本当によかったです。
終わっちゃったね。